成果主義から「楽しめる仕事・職場」幸福主義へ(第1回)

成果主義より年功序列を望む人が増加、その理由とは

2014.10.30 Thu連載バックナンバー

 日本における人事制度が、年功序列から能力主義、成果主義へと変遷して久しい。しかし、今日に至ってもなお、成果主義の成否は問われて続けている。なぜ、問題視され続けるのであろうか。そこに何か根本的問題が潜んでいるのではないだろうか。

 本連載では、成果主義が根本的に持つ問題に対する解決の糸口を、4回に渡って、社会学、心理学的見地から明らかにしたい。

 第1回目では、成果主義の潜在的課題を解き明かそう。後述するが、問題は成果制度そのものではなく、成果主義を運用する上でのシステムにある。それは一体なぜなのか?

 

成果主義の問題点とその原因

 能力主義が年功序列的に運用されていた日本の人事制度に、成果主義を大企業で初めて導入したのが、1993年の富士通だった。以降、各企業が成果主義の導入を進めてきた。しかし、これまで成果主義の問題点は数多く指摘されてきた。日経ビジネスが行った成果主義に対する調査から、その主要なポイントを確認しよう(30代~ 50代の日経ビジネスオンライン会員への調査。調査期間:2009年4月7日~13日,有効回答1,173件」)。

 同調査によると、勤務先の成果主義について、68.5%が「失敗だった」と回答、「成功だった」(31.1%)を大きく上回った。また、「職場に何らかの弊害が発生したかどうか」という問いに対しては、65.7%が「発生した」と回答。その内容は「評価の妥当性を欠いている」(63.5%)、「長期的な仕事に取り組みにくい」(49.7%)、「チームワークが悪化した」(39.0%)、「部下や新人の指導育成がおろそかになった」(36.0%)と続く。

 さらに、成果主義の失敗要因は、「制度そのものより運用上の問題が大きい」という回答が66.0%に達し、「制度そのものの問題が大きい」(32.5%)を大きく上回った。

 調査結果をまとめると、成果主義は失敗し、職場に弊害が出たが、その原因は制度そのものではなく、運用上の問題による、という声の多いことがわかった。

 

年功序列を望む新入社員が増加中

 上記の調査は30代~50代の中堅社員を対象にしたものだが、新入社員はどう考えているのか。… 続きを読む

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峯 英一郎/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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ライター・キャリア&ITコンサルタント

IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行なう。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
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