日本サッカー界の現在

浦和レッズの横断幕騒動

2014.04.03 Thu連載バックナンバー

 3月8日。開幕間もないサッカーJ1浦和レッズのホームゲームで掲げられた1枚の横断幕をめぐって、今年のJリーグはいきなり大きな騒動に巻き込まれた。Jリーグの村井満チェアマン(54)は、その横断幕が差別的内容だったと判断し、けん責に加え、3月23日のJ1第4節の浦和-清水戦(埼玉)をJリーグ史上初の「無観客試合」とする厳罰を命じた。

 埼玉スタジアムでのサガン鳥栖戦。ピッチへ向かって掲げられた応援用のフラッグなどではなく、浦和レッズ側ゴール裏へ向かうサポーター席の入場ゲート上に、「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕が日の丸とともに張り出されていた。また浦和レッズ側も、この応援幕に気が付いていながら、すぐに下ろさせるなどの対応を取らなかったことも、批判を呼んだ。

 

収益の上でも、厳しい処分

 今年1月に就任したばかりのJリーグの村井満チェアマンにとっても、開幕わずか2戦目で起きた今回の事件は、就任早々の不祥事だった。リクルート出身で、5代目のJリーグチェアマンに就いた同氏は浦和出身で、自身も熱心なレッズサポーターであったことも隠していなかったが、それだけに「外国人お断り」と読める今回の横断幕には、会見でも「私は差別的な表現と認識している。非常に残念だ。」と怒りを込め、過去最大の処分を迅速に決めた。23日の浦和-清水エスパルス戦に科せられた、Jリーグ初の無観客試合がそれだった。

 今回の一件では私も、ある現役の有名Jリーグ選手から「無観客より勝ち点剥奪(が当然)でしょ」という反応も直接聞いたが、ホーム開幕試合だった鳥栖戦でも4万2,850人の大観衆を集めていた浦和にとっては、収益の上でも非常な厳罰で、素早かったJリーグ側の対応は評価したい。

 しかし今回の一件には根深い背景があった。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

産経デジタル

産経デジタル

産経新聞グループ各媒体のウェブサイト運営、ポータルサイト・モバイル端末などへのニュースコンテンツなどの配信を手がけています。ウェブでも国内最大級のニュースサイト「MSN産経ニュース」などを運営する産経新聞グループの記者が「Bizコンパス」のために書き下ろした、ここでしか読めない記事です。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter