経営者が知っておきたいビジネス理論入門(第29回)

労働生産性を究極まで高める『6つの原則』とは?

2015.02.02 Mon連載バックナンバー

 かつてない厳しい競争に晒されている現代の企業は、労働生産を究極まで高めることを求められています。今回はそのような多くの企業が抱える効率化の課題に対して、同時にさまざまな分野で成功を収めたロバート・ポーゼン氏の生産性を高める『6つの原則』を紹介していきましょう。

 

労働生産性を究極まで高める必要性

 競争がグローバル化した現代では、日本企業にとって労働生産性を究極まで高めることは、グローバルビジネスを勝ち抜いていくうえでは至上命題といっても過言ではないでしょう。

 激しい競争の結果、企業のリストラが進み、人員削減の皺寄せが会社で働く社員にまで及んでいる現状では、生産性の向上に頭を悩ませている方も多くいることでしょう。中には一人何役もこなした上で、会社から高い成果を上げることを期待されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 今回は、生産性を飛躍的に高めていくために、ハーバード・ビジネス・スクールで上級講師を務めるロバート・ポーゼン氏が提唱する『6つの原則』を紹介したいと思います。

 ポーゼン氏はこれまで投資信託会社のトップや弁護士、政府高官や数々の大学の教授などさまざまな分野で成功を収めてきました。ただ、成功を収めた人にありがちな24時間仕事漬けのようなハードワーカーではありません。同時に複数の職務に就きながらも、家族との時間や趣味など、仕事に忙殺されることなく短時間でビジネスの結果を残してきた人物なのです。

 その原則をまとめたものが『マルチタスクを支える6つの原則』と呼ばれるもの。ポーゼン氏によれば、組織をまとめて生産性の効率を究極まで高めるためには、次の6つの原則が重要になってくるということなのです。

1.己の『比較優位』を理解する
2.費やす時間ではなく成果に焦点を合わせる
3.まず考えよ。読んだり書いたりするのは二の次である
4.準備するが変更はいとわない
5.部下に自分の場所を持たせる
6.何事も短く簡潔に

 

『マルチタスクを支える6つの原則』とは?

 それでは、ここで『マルチタスクを支える6つの原則』の一つひとつをより詳しく見ていくことにしましょう。

 まず、一つ目は「己の『比較優位』を理解する」です。この原則は簡単にいえば、自分を客観的に分析するということです。自分の強みと弱みを客観的に分析して、自分の強みが最も活きる活動や自分にしかできない役割を明確にして、それ以外は他に人に任せるべきということなのです。… 続きを読む

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安部 徹也

安部 徹也

株式会社 MBA Solution 代表取締役

株式会社 MBA Solution 代表取締役。2001年MBAを取得後、経営コンサルティングの事業で起業。近著に『最強の「イノベーション理論」集中講義』 (日本実業出版社)や『ぐるっとマーケティング』(すばる舎リンケージ)などがある。

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