労働力減少が本格化するこれからに備えて

企業の将来を左右する!ワークスタイル変革成功術

2014.10.24 Fri連載バックナンバー

 生産性の向上やワークライフバランスの実現のために、スマートフォンやタブレット端末などを利用した新たな働き方を模索する動きが多くの企業に広まりつつあります。このワークスタイル変革を成し遂げるためのポイントについて、デロイト トーマツ コンサルティング株式会社マネジャーの千葉友範氏にお話を伺いました。

 

想像以上のスピードで進む「労働力の減少」

 事業に必要となる人材をどのようにして確保していくのかは、現在多くの日本企業が直面している課題でしょう。少子高齢化が進む日本では労働力の確保が徐々に難しくなり、2012年との比較で2020年には約9%、2030年には約15%の労働力人口が減少すると言われています。さらにデロイト トーマツ コンサルティング株式会社の千葉友範氏は、このような数値以上に深刻な事態に陥る可能性もあると指摘します。

「統計上の数値には表れにくいのですが、実際には出産や育児、介護の問題で働くことができないという方は非常に多いのです。そのため、政府などから出されている統計よりも速いスピードで、労働力人口は減少するだろうと我々は考えています。それを食い止めるためには、やはり働くための環境を改善していかなければなりません。企業が生き残っていくためには、働きやすい環境をつくっていくことが重要なポイントになります」

 

人材の流出防止に直結する業務環境の整備

 労働力が減少する中で事業を推進していくためには、新たな人材を獲得するだけでなく、既に社内で働いている人材の流出を食い止めることも重要です。そのための施策として、千葉氏が調査結果を踏まえて挙げたのは「業務環境の整備」です。

 デロイト トーマツ コンサルティングが実施した「ワークスタイルサーベイ2013」によると、アンケートを行った約8割の企業がワークスタイル変革へのニーズを感じています。そしてワークスタイルを変革する目的として、74%の企業が挙げたのが「多様な人材の維持・獲得」でした。

「このサーベイを実施する前に予備調査を行ったのですが、その際にある企業の方から『実は“獲得”よりも“維持”の方が重要なのです』というお話を伺いました。そこで、回答項目に“維持”という一語を付け加えました。予備調査段階では、“維持”という言葉は入っておらず、『多様な人材の獲得』という回答項目でしたが、その際にこの項目を挙げた企業は約48%でした。それが、“維持”という言葉を付け加えると、74%に一気に跳ね上がりました。その結果を見て、非常に驚いたことを記憶しています」

 業務環境の整備は、生産性にも大きな影響を及ぼすと千葉氏は説明します。その具体例として示されたのが「業務環境の不満に関するアンケート」の調査結果でした。このアンケートの中で業務環境について尋ね、それを平均残業時間と組み合わせたのが次のグラフです。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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