女性が活躍する企業は強くなる!(後編)

人事部必見!経産省室長に聞く、ホワイト企業の条件

2014.07.10 Thu連載バックナンバー

 『ダイバーシティ経営企業100選』や『なでしこ銘柄』など、女性活躍の道を広げるため、新しい施策を次々と打ち出す経済産業省。そのプロジェクトの中心となっているのが、経済社会政策室長の坂本里和氏だ。自ら4人の女児を育てるワーキングマザーでもある坂本氏に女性活躍を推進する“ホワイト企業”戦略を伺った。

<坂本 里和 氏 プロフィール>
1972年生まれ。東京大学法学部卒業後、1995年通商産業省(現・経済産業省)入省。現在、同省経済産業政策局・経済社会政策室長。1998年から2年間、アメリカのハーバード法科大学院、スタンフォード法科大学院へ留学。2011年より現在の部署へ。女性がワークライフバランスを図りながら、生き生きと働ける企業をリストアップした『ダイバーシティ経営企業100選』や『なでしこ銘柄』などのプロジェクトを担当する等、「成長戦略」として女性の活躍推進に取り組む。女性が安心して働ける企業選びのコツや実例を紹介した、女子学生向けの就職読本『ホワイト企業 〜女性が本当に安心して働ける会社〜』(2013年11月/文藝春秋社)の監修にも携わった。自らも4人の女児を育てるワーキングマザーである。

 

女性が「働き続けやすく」「活躍しやすい」のが“ホワイト企業”

――女性活躍を推進する『ダイバーシティ経営企業100選』とはどんなプロジェクトか教えてください。

 経営戦略としてダイバーシティ経営を導入して、女性をはじめ、外国人や障がい者など、多様な人材の能力を最大限に発揮させることで、イノベーションの創出や生産性向上につなげている企業を表彰する制度です。2012年度から始まって今年で3年目。2年間で89社を表彰しています。私どもとしては、ダイバーシティ経営で成果を出しているベストプラクティスを表彰することで、マスコミなどにも取り上げていただき、企業の取り組みを加速化するという大きな狙いがあります。

 グローバル化や少子高齢化が進む現状を考えれば、多様な人材を活かすダイバーシティ経営は企業にとって避けては通れない課題となっています。たとえば男女を問わず、育児や介護を抱えながら働く層は今後ますます増えてくるでしょう。仕事以外にやるべきことを抱え、仕事に充てる時間に限りのあるこうした人材を適材適所に配置して、企業としては最大の成果につなげていかなければなりません。仕事と生活の調和を図るワークライフバランスを考えた働き方を実現して、企業の成長を図る。これを実現するため、いま日本企業に何より求められているのは、まずは“女性活躍”の場を広げることなのです。

――『なでしこ銘柄』の選定も同じ狙いがあるわけですか。

 はい。『なでしこ銘柄』は経産省と東京証券取引所が共同で、東証一部に上場している約1,750社の中から女性活躍が進んでいる企業を選んで、投資家の方に「中長期的に成長が期待できる優良銘柄」として推薦しているものです。業種別に1社ずつ、毎年選ぶ仕組みで、13年度は各業種の代表として26社をオススメ銘柄として公表しました。

 『なでしこ銘柄』は企業の公開情報を元に、専門の機関がワークライフバランスと、女性の管理職登用などのキャリア促進の両面から評価して選定しています。ただ対象が1部上場企業ですから、育児休業とか時短勤務などの制度面では整備されているところが多いため、『なでしこ銘柄』ではこれからぜひ進めてほしいという意味も込めて、「フレキシブルな働き方ができるか」や、育児休業に関しても女性ではなく、男性の取得率に着目して配点するなど、細かい指標設定にも工夫しながら評価するようにしています。

 「各業種につき1社を選定」というのが企業の経営層の方々の心にも響いたのか、おかげさまで注目度も高く、女性活躍に関する情報開示が各社で進み、一定の成果をあげています。『ダイバーシティ経営企業100選』にしても『なでしこ銘柄』にしても、企業がダイバーシティ経営に取り組む、1つのきっかけになればうれしい限りです。

――他にも女性が安心して働ける企業を『ホワイト企業』として推奨していらっしゃいますね。

 昨年11月、『ダイバーシティ経営企業100選』の中でも、特に女性の活躍推進に力を入れている企業を“ホワイト企業”として紹介した本を監修させていただきました。“ホワイト企業”というと、過重労働や違法労働によって社員を使い潰す“ブラック企業”に対比するものとしてイメージされやすいのですが、その中身を端的に表現すると、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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