コミュニケーションクラウドによる新しい働き方(第3回)

顔とデータの見えるコミュニケーションの世界へ

2014.05.28 Wed連載バックナンバー

 新しい時代に生き残る企業となるため、コミュニケーションクラウドを活用して働き方やコミュニケーションの仕組みの刷新を目指す本連載。第3回は部門、企業、国境の壁、時間、場所、言語の壁を越えてコミュニケーションを活性化させる手法について考えてみたい。世界を駆け回る3A時代だからこそ、ディスコミュニケーションを避けるための革新は不可欠だ。

 

3A時代のコミュニケーションの悩み

 前回、グローバルに活躍し多様なライフスタイルと仕事との両立を求める現在のビジネスパーソンに必要な働き方のスタイルとして、「3A」すなわち「Anytime, anywhere, by any device」を提案した。いつどこにいてもどんなデバイス(ITの道具)を使っていても必要に応じて業務を遂行できる仕組みを整えておくことが、営業力の強化、BCP、ダイバーシティの推進等に有効という考え方だ。そしてこれを実現するものとしていま、クラウドで提供されるコミュニケーション基盤、すなわち「コミュニケーションクラウド」が注目されている。

 一方でいつでもどこでもどんなデバイスでも仕事をし得るビジネスパーソンは、上司やマネジメント層から見ると厄介な面もある。フリーアドレスやサテライトオフィス、在宅勤務の結果、デスクにいる必然性が無くなった社員。プラス面と同時に、ラインマネジメントが行き届くのか、人材育成は行えるのか、重要な目標、戦略、ビジネス手法が徹底できるのか、サボらないか、など不安を感じる経営者や管理者は少なくないだろう。

 前回紹介したとおり3A時代の働き方とコミュニケーションクラウドは、どこにいても内線・外線の電話を受けること(ANAの事例)や、スマートフォンを活用してどこでもメールをやり取りしたり意思決定(承認行為)をしたりすることを実現できるため、従前より上司部下のコミュニケーションが密になった、ワークフローのスピードが増したという事例もある。たとえば弊社はスマートフォンからMicrosoft Exchangeを安全に活用することでグループウェアを使った同僚や上司とのコミュニケーションの速度・密度が向上できたし(NTTコミュニケーションズの事例)、もう3年も前に内田洋行が仮想デスクトップを導入した事例では、決裁権者の意思決定行為のスピードを速める目的があり見事これを達成されていた。(内田洋行の事例

 しかしたとえば朝のチームミーティング、週次の営業ミーティング、プロジェクトメンバーを集めた打ち合わせ、経営会議等、複数の関係者が集まって行うコミュニケーションについてはどうだろうか。優れた管理者やリーダーであるほど不安になるだろう。メンバーの表情や話し方、声のトーン、服装、資料等をフルに観察して体調、モチベーション、能力、成果等を適切に管理している人であればあるほど「リモートでグループウェアを使えるから」という単純な説明には眉をひそめるはずだ。そこで従前同様、いや3A時代だからこそ従前以上の、顔の見えるコミュニケーション、チームのコミュニケーションが行える仕組みを整えることが重要になる。

 

グローバル時代のコミュニケーションの新たな課題

 加えてグローバル化だ。業種を問わず、生産拠点のみならず営業拠点を世界に展開。駐在/現地採用社員/オフショアの委託先そして顧客企業と、距離/時差/言葉の壁を越えてコミュニケーションを取ることは現代のビジネスシーンで当たり前のものになった。かつて「国内で同じ言葉を話す均質な社員」を前提に構築してきた仕組みでは、こうした時代に対応できない。ワークスタイル変革の契機となることの多いM&Aにしても、国境を越えた合併の場合、拠点や従業員を一か所に集めることは現実的でない。世界中に分散していることを前提としたグローバル&グループマネジメントの仕掛けやコミュニケーションの仕組みを整備する必要がある。  そのためいま急速に注目を集めているのが、ビデオ会議、そしてWeb会議といった手法だ。それも3A=いつでもどこでもどんなデバイスでも活用できる仕組みは特に効果を上げ始めている。… 続きを読む

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古澤 祐治

古澤 祐治

NTTコミュニケーションズ ソリューションマーケティング

顧客企業の抱える経営課題を解決する新しいワークスタイルやコミュニケーションツールの提案に従事。同社における導入事例に基づき、スマートデバイス活用、テレワークの実践、ユニファイドコミュニケーションの導入などを支援している。

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