最新動向に見る「クラウド化」のメリットとポイント(第3回)

災害対策の観点から考えるクラウドサービスの強み

2013.10.23 Wed連載バックナンバー

 災害時などにおける事業継続のために、「BCP(Business Continuity Plan/事業継続計画)」を作成する企業が増えています。そのBCPにおいて重要な観点となるのが、IT環境に対する災害対策です(参考連載記事:「防災の日」に向けて、あらためて考える災害対策)。

 ただ、自社で利用しているIT環境のすべてに対して災害対策を実施するのは、コストと運用負担の面で難しいと考える企業も少なくないでしょう。そこで期待されているのが、災害に強い「クラウドサービス」です。

 ここでは、特にメール環境やグループウェアの仕組みをクラウドサービスとして提供する、「Office 365」と「Google Apps for Business」について、災害対策の観点からメリットを解説します。

 

重要性が増すIT環境の災害対策

 事業活動におけるさまざまな情報がデジタル化で保管される現在、IT環境における災害対策は極めて重要になっています。特にオフィス内でサーバーを運用している場合、地震や火災、あるいは水害によってデータが消失する可能性は高く、そのための対策は喫緊の課題だと言えるでしょう。

 実際、東日本大震災では市町村の庁舎のサーバーが津波被害に遭い、それにより多くの住民情報が失われるという事態が発生しました。もし企業において事業の根幹にかかわる重要な情報が喪失すれば、その後の活動に大きな影響を及ぼすのは想像に難くありません。

 それでは、具体的にどのような対策が考えられるのでしょうか。まず「データの保護」という観点からは、「データのバックアップ」が挙げられます。ただ、バックアップ元であるオリジナルデータと同じ地域にバックアップデータを保管していると、両方とも被災してしまう可能性があります。このため、たとえば関東で運用しているシステムのバックアップデータであれば近畿地方など、できるだけ遠隔地で保管することを考えたいところです。

 もし、業務の遂行を大きく左右するシステムがあり、なおかつ災害後に迅速に事業を復旧させたいと考えるのであれば、「システムの二重化」も視野に入れて対策を講じる必要があるでしょう。これはシステムの一方がトラブルによって使えなくなることに備え、予備のシステムを用意しておくというもの。特に「ホットスタンバイ」と呼ばれる、メインのシステムと予備のシステムの状態をつねに同期しておく構成であれば、災害が発生してメインのシステムが使えなくなっても、即座に予備のシステムに切り替えてシステムの利用を継続することができます。

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Bizコンパス編集部

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