自治体が進める企業向け災害対策支援

北海道と札幌市が連携「バックアップ拠点構想」とは

2014.08.08 Fri連載バックナンバー

 東日本大震災以降、多くの企業でBCP見直しの動きが加速するなか、拠点を分散することで、いずれかの拠点が被災しても残りの拠点で事業を継続可能にするための施策を推進しています。そうした拠点の立地として、大きな強みを持っているのが北海道で、現在、北海道と札幌市は災害対策の観点から企業誘致を積極的に進めています。その取り組みの内容について、各自治体の担当者にお話を伺いました。

 

国土強靱化において大きな役割を担う北海道

 地震や台風などといった災害からの人命保護、国・社会の機能の維持、国民の財産等の被害の最小化、そして迅速な復旧と復興を目的として、国において進められているのが「国土強靱化(PDF)」の取り組みです。

 この国土強靱化を支えるため、全国の自治体に先だって2012年3月に「バックアップ拠点構想」を取りまとめたのが北海道です。この構想は“自然災害などの危機を克服するためには、首都圏が持つ行政・経済活動のための機能の分散や多重化が重要である”という考えに基づき、北海道がバックアップ拠点としての役割を果たすという内容になっています。

 北海道 北海道総合政策部政策局社会資本課 国土強靱化担当課長である槇信彦氏は、バックアップ拠点構想が生まれた背景を次のように説明します。

「首都圏直下型地震や南海トラフ地震の発生が予測される中で、国全体の強靱化に向けて北海道で何かできないか ─ そういった問題意識のもとに策定したのがバックアップ拠点構想です。その根底にあるのは、国全体が地震をはじめとする災害リスクに対して非常に脆弱であるという認識です。そこで、東日本大震災の教訓を踏まえ、食料・エネルギーの安定供給や経済・行政機能の分散化の受け皿として、我が国のバックアップ機能を担うための基本構想が取りまとめられたのです」

 

 バックアップ拠点としての北海道の強み

 「バックアップ拠点」という観点で考えた場合、北海道は非常に有利な場所にあります。まず本州と陸続きでなく、さらに首都圏や関西圏からも離れています。このため、たとえ大規模な震災が発生してもそれらの地域と同時に被災する可能性が低く、「リスク分散において有利な土地」となっています。

 「災害リスクそのものが低い」ことも注目すべきポイントです。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

Bizコンパス編集部

Bizコンパス編集部

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter