放送局に学ぶ、クラウド導入事例

失敗しないOffice365導入のポイントとは

2014.06.13 Fri連載バックナンバー

 Officeソフトやメールサーバー、ファイル共有サーバーなどをパッケージとして提供するクラウドサービス「Office 365」を導入する企業が増えています。今回は、名古屋テレビ放送の導入事例を通し、導入の背景や目的、パートナー選定のポイント、実際に得られたメリット、さらには導入で見えてきたクラウド利用の課題や留意点などをご紹介します。

 

メールサーバーと社内ポータル用サーバーの更新時期が迫る

 名古屋テレビ放送株式会社(以下、名古屋テレビ)は、1963年に開局。現在はテレビ朝日系列の放送局として、愛知県・岐阜県・三重県の中京広域圏を対象にテレビ放送事業を展開しています。「メ~テレ」という愛称でも知られ、地元地域に密着した企業活動が特色です。

 同社では、IT管理部門として技術局の中に情報技術部を設置。オンプレミスでシステムを構築し、本社内サーバー室でリソースの運用を行っていましたが、2013年3月に「Office 365」を導入し、それに関わるデータの移行を完了しました。自社において高い運用スキルを有する同社は、どのような背景でクラウドサービス利用という新たな方向へ向かったのでしょう。情報技術部において副部長を務める中西剛氏は、次のように説明します。

「当社では、マイクロソフトのExchangeとOutlookの組み合わせでメール環境を運用していましたが、Exchangeサーバーの保守終了に伴う更新のタイミングが迫っていました。同時に社内向け情報交換ポータルサイトもマイクロソフトのSharePointを利用していたのですが、そちらのサーバーも更新時期が近くなっており、双方そのまま更新するか、新たな方向を探るか、2011年度から検討を始めました」。

 検討にあたって、まず重要視されたポイントはコストでした。「サーバーを5年ごとに更新し、データを移行し、アプリケーションのバージョンも更新していくというオンプレミス継続とクラウド利用を当時の想定条件で比較すると、概算ではありますが、クラウドの方が約2割程度コストダウンできるという試算となりました。まずその比較で、クラウド利用という方向が大きく見えてきたのです」(中西氏)。

 

放送局の真価が問われる有事の事業継続

 メールや社内ポータル環境をオンプレミスからクラウドに移行するメリットは多くありましたが、重要視されたのが事業継続(BCP)の観点です。名古屋テレビでは、本社を経由するネットワーク構成を取っており、大規模災害などで本社のネットワーク設備が被災した際に、主要な支社も大きな影響を受けるというリスクを抱えていました。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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