デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて(第5回)

スマートグラスで解決!熟練技術者・後継者不足問題

2017.08.02 Wed連載バックナンバー

 スマートグラスは、さまざまなセンサーや通信機能を持つメガネ型のウェアラブル端末であり、メガネをかける要領で頭部に装着して、実際に見ている光景に情報を重ねて表示できるといった特徴があります。建築現場や工場などにおける課題を解決できるIoTデバイスとしての期待も大きく、さまざまな企業が活用に向けた取り組みを進めています。このスマートグラスを使うことでどのような課題を解決できるのか、詳しく見ていきましょう。

 

日本の現場で深刻化する熟練技術者不足の問題

 建設や工事の現場、製造業などの工場、あるいは保守点検業務などにおいて、大きな課題となっているのが熟練技術者から若手への技術・技能の伝承です。2007年ごろからこれまで現場を支えてきた団塊世代の大量退職が始まり、その世代が持つ技術や技能が若手に十分に継承されていないことから、これまでと同等の作業品質を維持できないなどといった問題が露呈し始めています。

 熟練技術者の不足は作業効率の低下にも直結します。たとえば現場で工事を行う際、必ず熟練の作業者と若手の作業者がコンビを組んで作業するというシーンは珍しくありません。2人組で作業を行い、最終的に熟練作業者がチェックを行って品質を担保するという形です。この場合、熟練作業者が不足していれば2人組のコンビを組むことができず、1日当たりの工事現場数が減少することになるわけです。

 このような技術・技能の伝承における問題を解決するために、多くの企業で取り組まれているのが作業内容のマニュアル化です。とはいえ作業のコツ的なものは、熟練作業者自身が体系的に学んだわけではなく、感覚的な部分で技術を身に付けたケースも多いことから、マニュアルを作成するといっても決して容易ではありません。技術の進歩などにより、作成したマニュアルがすぐに陳腐化してしまうといった問題もあるでしょう。

 

スマートグラスを活用し、遠隔地から現場を支援するクラウドサービス

 こうした課題の解決策の1つとして期待されているのが、スマートグラスの活用です。

 スマートグラスの活用を支援する製品やサービスはいくつかありますが、今回はNTTビズリンクが提供する「スマートグラスクラウド」を取りあげます。単にスマートグラスで映像を参照したり、カメラの映像を送ったりするだけでなく、複数の拠点に接続できるほか、クラウド型のサービスとして手軽に始められるといった特徴を持つ数少ないサービスです。

・現場作業を遠隔地から支援

 視界の中に映像を映し出す仕組みとカメラを備えたスマートグラスを利用すれば、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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