乗り遅れるな!2017年、見極めたいICTの大波(第4回)

企業がインターネット環境を見直すきっかけとは

2017.03.01 Wed連載バックナンバー

 昨今、企業のインターネットの利用形態が変わってきています。オフィスごとに個別にインターネット回線を契約して利用するのではなく、クラウドにインターネットゲートウェイを構築し、各オフィスはそれを介して接続するといった形態を選択する企業が増えています。その背景について解説していきましょう。

 

SaaS利用の増大でシャドーIT問題が深刻化、海外では「CASB」がトレンドに

 インターネット回線やクローズドVPNの見直しは、3~5年間隔で行われるのが一般的です。その目的として、従来はコスト削減が挙げられていましたが、昨今では業務改善の実現やセキュリティレベルの向上なども視野に入れることが経営層からは求められています。その1つとして今後意識したいのが、シャドーITへの対応です。

 インターネット上ではさまざまなSaaSが提供されるようになり、たとえばWebメールやオンラインストレージサービスなどは多くのユーザーに利用されています。情報システム部門が関知しない中でこれらのサービスが使われれば、セキュリティ上のリスクになることも十分に考えられるでしょう。これがシャドーITと呼ばれる問題で、海外では社内から利用されているSaaSの可視化やそれらのサービスに送信されるデータ保護を目的とした「CASB(Cloud Application Security Broker)」と呼ばれるソリューションの利用がトレンドになりつつあります。

 一方、シャドーITではなく、グループウェア環境などを提供する「Office 365」やCRMである「Sales Cloud」、あるいはオンラインストレージの「Box」などといったSaaSを組織で利用するケースも増えています。そこであらためてクローズアップされているのが、インターネット回線の存在です。インターネット上のサービスを積極的に業務に採り入れることになったことで、その回線の品質が重要視されるようになったわけです。

 

国・地域によって大きく異なるインターネット回線の品質

 このインターネット回線において、特に問題となりやすいのが海外拠点です。国や地域によって通信品質には大きな差異があり、中には回線の稼働率が90%程度で、1カ月のうちおよそ72時間(3日間)もつながらないという場所もあります。日本の感覚では、にわかには信じがたい数値ではないでしょうか。業務で利用するSaaSへの接続にそのインターネット回線を使うことを考えると、この稼働率の低さは決して見過ごすことはできません。

 海外拠点におけるインターネット接続においては、ガバナンスの確立も重要な命題です。たとえば海外に数十の拠点があり、それぞれがバラバラにインターネットに接続しているといった状況では、そのすべてで適切にセキュリティ対策を実施して運用するのは極めて困難でしょう。

 

インターネットゲートウェイを統合しガバナンスを強化

 こうした背景から昨今トレンドとなりつつあるのが、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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