複雑化するシステム運用管理にどう対処すべきか

多忙な運用業務にさよなら!いま自動化がアツい理由

2017.01.13 Fri連載バックナンバー

 いまや多くの企業の経営層や事業部門は、IT部門に対して、守りから攻めへ業務の軸足をシフトすべきと考えており、その思いは次第に強まりつつあるでしょう。しかしIT部門にとっては、「複雑化するシステムの運用に追われて手一杯」というのが本音ではないでしょうか。こうした状況の中でIT運用をアウトソースする企業が増えており、その選定条件となるのが「自動化への対応」です。現在、目覚ましい進化を遂げつつある運用プロセス自動化の最前線を、幾つかの事例を交えて紹介していきます。

 

最新調査でシステム運用の課題が浮き彫り

 「運用管理担当者のスキルが不足している」「運用管理の自動化ができていない」「システムの一元管理ができていない」。これらはIDCジャパンが行った運用管理の課題調査で、いずれも3割を超えた回答です。クラウドネイティブにより急速に拡大し、複雑化するIT基盤の動きが担当者のスキル不足を招き、それが運用管理の自動化や一元管理が進まない一因になっていると考えられます。

 また、このような状況がシステム運用上のトラブルにもつながっており、仮想サーバーを含むサーバー運用台数が100台を超える企業では、実に44%が月に1度は人的な運用ミスを起因とした障害やトラブルに見舞われていると回答しています。今後、IoT時代への突入により、IT基盤の裾野が拡大していくことを考えると、こうした課題がより顕在化してくるのは間違いないでしょう。早急な対策を講じる必要があるのは、明らかです。

システムの運用上のミスで障害/トラブルが発生する頻度

 昨今、課題解決の有効な手段として、人的な運用ミスを防止する運用自動化ツールが注目されていますが、このツールを導入すれば速やかに効果を発揮するわけではありません。自社のシステム全体を把握し、構造を深く理解して組み込まないとならないため、自社のみでは大変な労力と時間を要する場合が多いからです。一方でIT基盤運用のアウトソースに踏み切る企業も増えており、パートナーとの緊密な連携から生まれた運用プロセスの自動化を実装して運用ミスの低減といったさまざまな効果を上げているケースもあります。

 以前の記事で取り上げたように、テクノロジーの進展とともに運用プロセスの自動化も驚くべき速度で進化を遂げています。たとえば、オペレーション自動化プラットフォームを基盤として提供されるNTTコミュニケーションズの「Global Management One(GMOne)」では、自社のクラウドサービスに加え、「アマゾン ウェブ サービス (AWS)」などの他社サービスも含めたマルチクラウド環境の一元的な自動運用を実現。自動化の領域をさらに拡大しています。そこで今回はクラウドを組み込んだIT基盤における最先端の自動化事例を紹介していきます。

 

最新の成功事例に見る運用自動化のポイント

 最初に紹介するのは、グローバルで幅広く事業を展開する総合商社のケースです。同社では全拠点のネットワーク、通信機器、セキュリティ装置、他社サービスを含むクラウド基盤など、ICT基盤の運用をフルアウトソース。グローバルレベルですべてのITリソースを可視化するとともに、ITILに準拠した運用プロセスの標準化を進めました。さらに可視化した運用データをもとに、各リージョンに配置されたサービスマネージャ―(SM)が自動化を組み合わせた継続的な改善提案を実施。事業環境の変化にも柔軟に対応できるようになっています。この自動化を交えたアウトソースにより、従来の運用コストも大幅に削減しています。

事例1/グローバルIT基盤のワンストップ運用

 この事例で注目したいポイントは、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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