IT実務者のための「クラウド丸わかり」ガイド(第5回)

仮想化の制約にとらわれない!ベアメタルサーバー

2016.09.14 Wed連載バックナンバー

 クラウドサービスとして物理サーバーを提供する「ベアメタルサーバー」が注目を集めています。「物理サーバーと仮想サーバー(IaaS共用型)のいいとこどり」と言われるベアメタルサーバーの活用により、仮想サーバーでは運用できなかったシステムや、物理サーバーの性能をフルに使い切るようなシステムでもクラウド化することが可能になりました。

 ベアメタルサーバーはまだあまり多く知られていませんが、たくさんのメリットがある一方で、そのメリットだけにとらわれて安易に採用することは要注意です。IT実務者のための「クラウド丸わかり」ガイドの第5回では、このベアメタルサーバーの知られざるメリットと、検討における注意すべきポイントについて、NTTコミュニケーションズのクラウドスペシャリストの稲穂敬夫氏が解説します。

 

物理サーバーをクラウドサービスとして提供する「ベアメタルサーバー」

 IaaS(infrastructure as a Service)と呼ばれるクラウドサービスでは、CPUやメモリ、ストレージといったリソースを仮想サーバーとして提供する形態が一般的です。しかし、利用するアプリケーションやシステムの用途などによっては、仮想サーバーが向かないケースも少なくありません。

<仮想サーバーが向かないケース>

・システムで利用するアプリケーションが仮想化をサポートしていない、またはクラウドサービスで提供しているハイパーバイザーをサポートしていない

・アプリケーションのライセンス体系が物理サーバーを前提としており、仮想サーバー上で運用するとライセンスコストが増大する

・基幹系システムやビッグデータ解析などハイパフォーマンスで完全占有型サーバーが要求される場合

・自社のセキュリティポリシーやコンプライアンス対応上、共有サーバーを選択できない場合

 このような場合、従来はオンプレミスで物理サーバーを使って運用するしかありませんでしたが、最近では別の選択肢も生まれています。それが物理サーバーをクラウドサービスとして提供する「ベアメタルサーバー」です。

 一般的なIaaSでは、VMwareやHyper-V、Xen、KVMなどのハイパーバイザーを利用し、物理ホスト上に構築した仮想サーバーをユーザーに提供しています。一方ベアメタルサーバーで提供されるのは… 続きを読む

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稲穂 敬夫

稲穂 敬夫

NTTコミュニケーションズ株式会社

NTTコミュニケーションズ クラウドサービス部に勤務。クラウドスペシャリストとして、技術・ビジネス双方の分野で、業界の動き、競合他社の動向、事例、制度、最新のクラウドに関する技術トレンド、アーキテクチャー等に通じ、さまざまな企業へ、クラウドを利用するための共通基盤化に関するコンサルタントとして従事している。

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