製造業必見!グローバルを勝ち抜くためのERP戦略(前編)

製造業のグローバル拠点が抱える課題を解決するIoT

2016.09.28 Wed連載バックナンバー

 海外の製造拠点の生産効率が上がらない、あるいは原価や生産計画などの管理レベルが低いといった課題を持つ製造業は少なくありません。こうした課題をどのように解決できるか。多彩な業務アプリケーションを展開する株式会社KISのシニアコンサルタント、高橋俊幸氏にお話を伺いました。

 

グローバリゼ―ションの中での製造業の課題とIT戦略

 国内市場のみでは大きな成長を見込むことが難しくなっているなどの要因から、多くの製造業が事業のグローバル化に乗り出し、また海外での製造に取り組み始めています。しかし、新興国において生産のほとんどを占める量産系(繰返生産形態を取る製品)の特に組立・加工業では多くの企業を悩ませる典型的な課題があります。

 それは顧客の要求品質を満たしつつ、迅速な供給を低コストで提供し続けることができなければ、海外現地の競合に打ち勝つことができないということです。設備・機械を安定して稼働し続けることが必要不可欠となっていますが、海外拠点では日本国内と比較して機器トラブルの頻度が高く、それが生産性の低下につながっていると株式会社KISのシニアコンサルタントである高橋俊幸氏は指摘します。

 「日本から持ってきた機械や日系企業から購入した機械は壊れることは少ないのですが、現地で調達した機械や自作の運搬設備は頻繁に故障してしまいます。そうすると、ライン全体のスループットは低下してしまいます」

 さらに海外では、ヒューマンエラーの問題も無視できないと高橋氏は話を続けます。

 「保全のスペシャリストであれば摺動部の振動、音、クリアランスの変化で機械の状態がわかりますが、熟練していないローカルスタッフでは難しいのが実情です。たとえば、部品や工具の作業位置を指示・誘導するために用いる治具を機械にセットする精度が低ければロットアウト(注:ロット内に不良品ある場合、全数が品質水準を満たさないとしてロット全数を品質不合格とすること)が頻発するといったことにもなりかねません。ただし、このような機械の故障、あるいはオペレーションの課題を人的に解決していくことは人材を確保しにくい海外では特に難しくなります。そのため解決の手段として最新のIT/IoTを活用することがグローバル製造業の課題になると考えています」

 

改善すべき項目をIT/IoTで明確化する

 この課題解決のコンセプトとして、高橋氏が提唱するのは「業務の日常に入り込んで、何を改善すべきかを調べる手段を創造する」というものです。

 海外に拠点を持つ企業の中には、海外拠点の管理レベルや人材不足などでマネジメントに課題を持っているケースが少なくありません。たとえば計画通りに生産できない、品質が安定しないことから結果的にコスト高になる、在庫管理制度の悪さが資金繰りや納期遅延に影響を与えるなどといった問題が代表例でしょう。そこでIT/IoTを活用し、現場の事実を明らかにすることで… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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