IoTの活用で、ものづくりからサービス創造へ!

女性の仕事を応援!富士機械製造のロッカーシステム

2016.08.19 Fri連載バックナンバー

 いまや多くの可能性を持つIoT分野。通常、自社のコア事業に組み込んで付加価値を高めることを考えがちですが、IoTを活用してまったく新しい事業領域に参入するケースもあります。今回は世界的な産業用ロボットメーカー、富士機械製造の取り組みから、IoTをベースにした新事業開拓のヒントを学びます。

 

実績ある産業用ロボットメーカーが新事業にこだわる理由

 1959(昭和34)年、創業者のもとに集った同志14名がわずかな資本金で会社を設立。富士機械製造株式会社は、名古屋市(現在は知立市に移転)の工作機械メーカーとして誕生しました。まさにベンチャー企業の先駆けと言えますが、同社が世に送り出した工作機械は生産性の高さから話題となり、購入希望者がトラックで会社に殺到し、道路が渋滞を起こすほどでした。この工作機械と合わせて、現在同社の主力製品となっているのが1978(昭和53)年から製造を開始した電子部品実装ロボット(チップマウンター)であり、世界トップクラスのシェアを獲得しています。

 工作機械から電子部品実装ロボットへ事業領域を拡大し、世界的な実績を得るまでに成長した同社の強みは、お客さまの要望に合わせた特殊な仕様への対応力です。同社開発センター課長の細井亘氏がその契機について述べます。

 「きっかけは、国内メーカーから依頼を受けた携帯音楽プレイヤーの電子部品挿入機でした。小さな基板に多くの電子部品を挿入する必要があったため、縦・横置きが常識だった部品を斜めに挿入できる仕組みを開発したことが業界で話題になりました。その後も、現在に流れを汲む、プリント基板に電子部品を装着する表面実装技術を取り入れた電子部品実装ロボットをいち早く開発したことで、当事業は工作機械に変わる主力事業に育っていったのです」

 2016年には同社が発明した「小型モジュール式電子部品実装装置」が文部科学大臣賞を受賞するなど、いまもなお高い技術開発力により市場をけん引しています。

 主力の電子部品組立機、工作機械と合わせて、同社が注力しているのは新規事業の開拓です。細井氏は「所属する開発センターは研究開発の専門部隊です。もともと技術者たちが立ち上げた会社ですので、研究開発にはかなりの予算を投じており、現場にはある程度の裁量権が与えられています。これが新たなアイデアを生む環境をつくり、研究開発のスピ―ド感を生んでいるのです」と解説します。

 すでに同社の開発センターは、福祉業界での利用を目指す移乗サポートロボット「Hug」を開発するなど、新たな芽を生み出しています。「このロボットを開発するきっかけになったのは、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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