デジタル時代のビジネス創造を考える(第1回)

デジタルビジネスとは?波に乗るための近未来予想図

2016.07.20 Wed連載バックナンバー

 IoTやAIの急激な進展により、さまざまなテクノロジーを活用してヒト、モノ、コトを仮想的につなぎ、サービスとして提供するデジタルビジネスの社会実装が進んでいます。このデジタルビジネスから生まれる、新たな社会価値や産業変革の可能性について紹介する新連載。第1回はこのトレンドを企業としてどうとらえ、対処していくべきかを、NTTコミュニケーションズのクラウド・エバンジェリスト林雅之氏に伺いました。

 

デジタルビジネスで変化する産業構造

 これまでの社会やビジネスにおける変革を語る上で、欠かすことのできない存在がITです。古くは1970年代のVANやコンピュータ、1990年代のインターネット、2000年代のモバイルなどもそうでしょう。そして現在、IoTAIの進展によってITはあらゆるモノにつながりつつあります。そして実世界とサイバー空間が融合するCPS(サイバーフィジカルシステム)により、データからさまざまな価値が生まれる時代を迎えつつあるのです。

 NTTコミュニケーションズのクラウド・エバンジェリスト、林雅之氏は「CPSではAIやIoTにより膨大なデータが蓄積され、現実世界のさまざまなツールと連携します。このデータ駆動型社会の実現により、これまでモバイル、クラウド、ビッグデータ、ソーシャルなど、技術単位でとらえられてきた従来のビジネスモデルは破壊され、新たなビジネスモデルとしてデジタルビジネスが登場します。今後は、デジタルビジネスの先にある自動化ビジネスまでを見据えた取り組みが必要です」と予測します。

デジタル化がもたらす「データ駆動型社会」

 こうしたデジタルビジネスの創出において、重要になってくるのが組織をデジタルの世界に最適化させるDX(デジタルトランスフォーメーション)です。このDXについては、日本は欧米に比べてかなり遅れている状況です。その最大の理由はイノベーターが出にくい、日本企業ならではの体質があります。林氏は「日本企業の多くは保守的な傾向があり、出る杭は打たれ、協調をよしとする企業文化が新しいビジネスに踏み込めない一因となっています。しかし、逆に考えればITを活用した攻めのDXを進めていけば、日本国内では先行者として利益が出せるとも言えます」と指摘します。

 DXにおいて重要になってくるのが、ITのとらえ方です。これまでのITは主に企業内部のバックエンドで利用するものでした。これからは企業のエンドユーザーをはじめ、社外にまでつながるフロントエンドまで軸足を伸ばすのがIT活用のセオリーになります。林氏は「これにより顧客や社外パートナーとの関係性を変えて、デリバリーモデル、収益モデルをB2B2B、B2B2Cへと変化させることが重要になります」と解説します。こうしたIT活用により生まれてくるのが、あらゆるモノがサービスとして提供される世界です。

 

デジタルビジネスは「Everything as a Service」の世界へ

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Bizコンパス編集部

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