デジタライゼーションの未来形(第1回)

データが産み出す新たなマネー

2016.06.24 Fri連載バックナンバー

 デジタライゼーションの進んだ未来。たとえば2020年。顧客とのコミュニケーションや他社との商取引、あるいは工場設備や流通拠点の状況把握など、さまざまなシーンでイノベーションが起き、データやテクノロジーの力で新たな事業を興したり、業務の圧倒的な効率化を実現したりする企業がますます増えているはずです。この連載では、象徴的な2020年にスコープをおき、どのような社会、企業活動が実現されているか、それに向けこれから5年、企業は組織風土からテクノロジーまでどのようなアクションを取っていくことになるのか、考えていきます。第1回では、ICTコンサルタントの松岡英晃氏と村上裕介氏に、データの活用が産み出す新しいビジネスとその創造の秘訣について聞きました。

 

オープンなデータ活用が世界をこう変える!

――データを活かした新ビジネスが変える社会。2020年にはどうなっているのでしょうか。

村上 たとえば旅行というシーンを考えてみてください。交通と宿泊がパックで提供されていても、実際の旅先では観光地を巡ったり食事に行ったり、さまざまな購買行動をします。2020年には、こうした旅行に関わるさまざまなデータが結び付けられ、旅行計画を支援するようなサービスが産まれているでしょう。各事業者が提供するデータとソーシャルなレビューが組み合わせられ、ダッシュボード的に表示され、楽々とプランを組み立てられる。さらにAIにより、利用者の過去の旅行履歴や嗜好をもとにプランが自動的に提案されるようなサービスも登場します。

――データとデータが結び付けられ、AIも加わり、新たなサービスが産まれてくると。

村上「従来の用途やビジネスドメインにとらわれず、新しい視点でデータを利用してビジネスを興す」企業が急増するでしょう。溜めこんでいたデータを他社に使ってもらうことでビジネスチャンスを拡大することもごく普通になります。逆にデータを活用できない企業は幾ら品質がよくても競争に勝てない時代になると考えています。

 データ活用というと、「既存業務を改革」といった社内の事がまず語られますが、取得したデータを外部に公開し、それを使って別の会社が新サービスを立ち上げるといった形も事業の発展に繋がります。旅行の例は、まさにそのひとつでしょうね。

――これまで企業は資本やサプライチェーンで結びついていましたが、未来にはその枠を超え、データの共有や活用で結びつく。そんな世界でしょうか。

村上 従来の企業連携では実現できない新たな顧客価値のため、データを共有する複数企業からなるエコシステムが確立されていくのは間違いないでしょう。その波は… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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