東日本大震災から5年、BCP対策の最新事情(第3回)

3.11の復旧活動で得た気付きを生かさねばならない

2016.02.24 Wed連載バックナンバー

 東日本大震災から、もうすぐ5年を迎えようとしています。このような大規模災害が二度と発生しないことを祈るばかりですが、万一の備えをおろそかにすることはできません。当時、壊滅的な被害を受けたNTTグループの電気通信設備が、驚くべき早さで復旧したのをご存じでしょうか。今回は震災発生時のNTTコミュニケーションズグループの復旧対応や、復旧後も続く防災対策への取り組みを紹介しながら、企業におけるBCP対策のヒントを探ります。

 

絶望を希望に変えた迅速な復旧対応

 2011年3月11日14時46分、マグニチュード9.0という観測史上最大の大地震が発生。その後、最大40mを超える大津波が押し寄せ、原発事故、広域停電という災害が重なったことで、日本列島は東北地方を中心に壊滅的な被害を受けます。電話やネットワークといった通信インフラも例外ではなく、NTTグループでは90ルートの中継伝送路が切断され、通信ビルの全壊18、浸水23、沿岸部では65,000本の電柱、6,300kmの電線が流出・損傷。被害は陸にとどまらず、日本とアメリカを結ぶ国際海底ケーブルも5本のうち4本が切断してしまいます。

 NTTグループは地震発生後速やかに被害状況を把握し、約2時間後には災害対策本部を立ち上げ、グループ総員体制で大規模な復旧活動を開始します。県間通信の中継拠点になる通信ビルについては倒壊などの大きな被害はなかったものの、広域停電による電源不足が深刻化。各通信ビルは非常用エンジンやバッテリーによる給電によりサービス提供を維持しつつ、その間に日本全国の移動電源車を東北に集中させました。さらに大型の石油タンクローリーで東日本エリアを中心に燃料の輸送を行い、突発的な停電や計画停電にも備えました。これらの対応により当面の電源問題を回避していました。

全国の移動電源車を東北エリアに集中

 続いて中継伝送路については、太平洋ルートと東北道ルートが被災。唯一残った日本海ルートが余震などで被災してしまったら、関東エリアと北海道・東北エリアの通信が完全に遮断されるという危機的状況でした。NTTコミュニケーションズグループでは地震当日に中継伝送路を… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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