専門家に聞くクラウド活用の要諦(後編)

クラウドサービスの活用で迷わないための基準とは

2015.11.20 Fri連載バックナンバー

 現在利用しているシステムをクラウドに移行すべきか否か、移行する場合はパブリックとプライベートのどちらを選べばいいのかなど、クラウド活用において検討すべきポイントは数多くあります。これらをどのように考えるべきか、クラウドコンサルティングサービスを提供しているEMCジャパンの松原健一郎氏にお話を伺いました。

 

システムを“3つのゾーン”に分けて考える

 高性能なストレージ製品をはじめ、クラウドやビッグデータ、データ保護などさまざまな領域で大きな存在感を示しているITベンダーがEMCです。約15年前からはコンサルティングサービスも提供しており、製造・流通サービス業をはじめ、金融や通信、公共セクターなど幅広い業種でコンサルテーションを行っています。特長は、EMC自身がシステムインテグレーションや、クラウドサービスを提供していないため、ベンダーフリーの立ち位置で顧客視点に立って支援を行う点にあるとしています。

 今回、このEMCでコンサルティング部門を統括するメンバーとして活躍している、EMCジャパン株式会社 グローバル サービス統括本部の松原健一郎氏に、企業はどのようにクラウドを活用すべきかを伺いました。最初の質問は、多くの企業が気になっていると思われる「何をパブリッククラウドに移行すべきか」です。パブリッククラウドには、低コストというメリットがある一方、セキュリティや信頼性の面で不安を感じている企業も少なくありません。

 この問いに対して松原氏は金融業界を例に資料を示して説明しました。この資料によれば、メールやグループウェア、あるいはバックオフィス業務で使われるシステムと比較し、ミッションクリティカルでリアルタイム性の高いシステムのパブリッククラウドの利用は進まない傾向があると言えます。「EMCのコンサルティングチームでは、お客さまのITインフラを整理する上で、そのシステムが止まればビジネスが動かない『リアルタイムゾーン』と、社内外の人たちとの意思疎通に利用する『コミュニケーションゾーン』、人事や総務といった業務で使われる『バックオフィスゾーン』の3つにシステムを分類しています。金融業界では、リアルタイムゾーンに含まれるシステムはパブリッククラウドの利用実績はほとんどありません。一方、コミュニケーションやバックオフィスゾーンに含まれるものは、パブリッククラウドの利用率が高まっています」… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

Bizコンパス編集部

Bizコンパス編集部

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter