いよいよ本格化!IoTはビジネスをどう変えるのか(第8回)

IoTで社員の安全を守る!JALが挑む取り組みとは

2015.12.10 Thu連載バックナンバー

 ビジネスの強化や新たなサービスの提供などを目的として、IoTに取り組み始める企業が増えています。その一社として注目したいのが日本航空株式会社です。同社はIoTを利用した社員健康管理の実証実験を行い、成果を得ています。今回は前・後編でこの実証実験について紹介していきます。

 

最高のサービスを提供するために“チャレンジ”を続けるJAL

 「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社」を目指す日本航空株式会社(以後、JAL)において、2014年6月から続けられている取り組みが「チャレンジJAL」です。これは新たな商品・サービスの導入や、チャレンジする人をサポートすることを目的としたもので、Webサイトにおいてその成果を公表しています。

 この「チャレンジJAL」では、若手アスリートがチャレンジできる環境整備を支援する「JALネクストアスリート・マイル」を皮切りに、国内線機内インターネットサービスである「JAL SKY Wi-Fi」の提供、クラウドを活用した多言語放送(英・中・韓国語)の実証実験など、数多くの成果が生み出されました。こうした意欲的なプロジェクトの一つとして、2015年8月に実施されたのが「着衣型のウェアラブルデバイス“hitoe”を活用した実証実験」です。

 hitoeは東レとNTTが共同開発した、着るだけで心拍数をはじめとする生体情報の連続取得を可能にする機能素材であり、さまざまなシーンで容易に身体の状態を把握することができるウェアラブルデバイスです。とりわけ“人”に注目したIoTを実現できるモノとして、すでに大きな注目を集めています。今回の実証実験では、屋外で働く社員の熱中症対策を目的として、hitoeで取得したデータをクラウドで収集、分析するシステムが利用されました。

 

JALがIoTを活用した“チャレンジ”を決断した理由

 このプロジェクトがスタートしたきっかけは、NTTコミュニケーションズからhitoeを紹介されたことだと話すのは、JALの藤浪俊企氏です。

 「私たちの次世代技術企画グループは、新しい技術を使った業務改善、あるいはお客さまへ提供するサービスの改善の検討や企画を行っています。今回、NTTコミュニケーションズさまからhitoeをご紹介していただき、これを何かに活用できないかとディスカッションを重ねました」

 藤浪氏は、そのディスカッションの中から熱中症対策にhitoeを利用するアイデアが生まれたと振り返ります。

 「直接的なニーズがあり、それを満たすためにhitoeを利用するということではなく、アイデアをお互いに出し合う中で熱中症対策にhitoeが利用できないかと考えたのです。また熱中症は夏場に屋外でスポーツをする人たちにとっても身近なトラブルであり、我々が実証実験に取り組むことで熱中症対策の強化が図られ、社会貢献にもつながるのではないか、そういった思いもあってチャレンジすることを決めました」

 

空港の地上スタッフを対象に実証実験を開始

 整備業務に従事していたことがある竹村秀幸氏は、hitoeによって健康管理が行われるようになれば、現場で働く人たちの安全性の向上や安心感につながると話しました。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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