いよいよ本格化!IoTはビジネスをどう変えるのか(第10回)

IoTで車両や運転を管理するクラウドサービスとは

2016.01.15 Fri連載バックナンバー

 昨今、その言葉を目にする日はないほどに注目を集めている「IoT」。しかし現状は言葉が先行し、実態は見えづらい状況なのではないでしょうか。そのような中で、IoTをうまく事業に取り込むことができれば、間違いなくビジネスチャンスは拡大できるでしょう。

 今回は小さな自動車修理工場からスタートし、時代とともにモバイル、インターネット、クラウドといったIT分野へ事業領域を拡大していったスマートバリューに、IoT活用のヒントを伺いました。

 

すべての事業は“クルマ”の軸足から伸びている

 1928(昭和3)年、自動車電装業として設立し、戦後の1947(昭和22)年に法人化。創業から数えて今年で88年を迎える株式会社スマートバリュー(2012年に商号変更)は、時代の流れとともにクルマからモバイル、インターネット、データセンターへと事業ドメインを拡大してきました。

 代表取締役社長の渋谷順氏は「祖父が大阪府堺市で立ち上げた小さな町工場が発祥ですが、戦後自動車が普及する中で自動車機器関連の事業を始めます。昭和から平成に移ると自動車電話を取り扱うようになり、その縁から携帯電話販売の代理店業務を開始しました。そこに世の中を変えるインパクトとなったインターネットが登場し、いち早く事業に参画します。最初の5年間は惨たんたる状況でしたが(笑)、ようやく軌道に乗り出した2003年ころから分社・統合を行いました。現在はモバイルとクラウドの2つの大きなセグメントで、事業を展開しています」と事業の変遷を語ります。

 実は、その変遷の中には不変の哲学があったと言います。

 「もともとうちの事業はクルマからスタートしています。長年築いてきた自動車部品メーカーや同業者のコネクションを活かせることは大きな強みです。そこでクルマに軸足を置きつつ、モバイルやクラウドといったITを加えることで提供できるサービスを考えてきました。また、携帯電話でインターネットにつながるのが当たり前になった現在、早くからモバイルやインターネット事業に参画して蓄積した技術やノウハウがクラウド事業の確かな礎になっていることも間違いありません」と渋谷氏は説明します。

 同社のクラウド事業の基盤となるのは、自社で運営するデータセンター。ここにあるクラウドプラットフォームを使って「社会課題を解決すること」が同社の事業理念です。現在、自治体や公的機関向けに「地域情報クラウド」、法人向けに「モビリティ・サービス」という領域でサービスを提供していますが、とりわけ後者はクルマという軸足がしっかりと定まっています。本来の事業領域であるクルマから離れず、モバイルやインターネット、クラウドといった新たな技術を付加したサービスを提供してきたことに急成長の秘密があるのかもしれません。

 

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Bizコンパス編集部

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