日本情報システム・ユーザー協会に聞く

いま企業で求められているCIOの役割とは?

2015.03.24 Tue連載バックナンバー

 ITが企業経営や事業展開に不可欠なものとなった現在、企業の情報システム部門を統括するCIO(Chief Information Officer/最高情報責任者)を取り巻く環境や求められる役割にも変化が生じています。今回は、さまざまな企業との交流やIT利用に関する市場調査などを行うことにより、企業のIT利活用の向上を促進している日本情報システム・ユーザー協会への取材を通して、いまCIOが企業の中で果たすべき役割について考えていきます。

 

企業を取り巻くIT環境が新たなターニングポイントに入ってきた

 一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(以下、JUAS)は、1962年に「日本データ・プロセシング協会」という名称で創立されました。以来、企業や団体においてコンピューター業務に携わる管理者や技術者が情報交換や研究交流、相互研鑽を行う場を提供。その後、情報技術の進化や変革に伴って、1992年に大幅な改組を行い、名称も現在のように改められました。

 現在は「ユーザーの発想が未来を創る」という理念のもと、ITを利用する側の企業が互いに交流し、知見を高めながらイノベーションを起こしていくことを目的に活動を続けています。現在、約350社の正会員Aと正会員Bを中心にさまざまな活動が行われています。また、プライバシーマーク取得により正会員Cとなっている企業は約2,500社を数えます(2015年3月)。

 交流や研究活動は主に、企業のCIOやIT部門長の参加によって展開されており、ユーザー系企業限定で開催される多彩な「フォーラム」や、メンバーを公募しさまざまなテーマに基づいて議論が行われる「研究会」、会員以外に学術関係者や専門家を交えて広く意見や知見を求める「研究プロジェクト」などを運営。また人材教育の側面でも、セミナー開催や社員研修などを通じて会員企業のサポートを行っています。

 JUASの専務理事を務める金 修氏は、「当協会の創立から約50年が経過していますが、はじめの30年間はとりわけ大きな変化はありませんでした。しかし、1990年代以降はドッグイヤーといわれるように、ITが急速な進化を遂げ、当協会の活動内容も大きく変貌しました。その90年代初頭を第一の変節点とすれば、この2、3年が第二の変節点になるのではないでしょうか」と語ります。

 

変革のキーはスマートデバイス。ITは“ツール”から“武器”へ!

 近年のITの進化や変貌を語るキーワードには、クラウド、セキュリティ、スマートデバイスビッグデータなどが挙げられますが、JUASの会員企業はその変化をどのように捉え、活用や対応を行っているのでしょうか。金氏は調査データや会員企業との交流から見えてくるクラウド利用の傾向を総括します。「2009年からクラウド利用状況の調査を行っていますが、調査開始以降急速に導入が進んでおり、IaaSに関しては、もはや“当たり前”という状況になっています。SaaSは本来、中堅企業こそ積極的に導入すべき利用形態であるといえますが、大企業の方が積極的に利用している傾向があります。いずれにしても、クラウドは新しいものでも挑戦すべきものでもなく、企業が普通に利用するITの形態になっているといっていいでしょう」。

 それでは、これからのITを牽引していくのは、どのようなアイテムや分野なのでしょう。金氏は続けます。「ITのターニングポイントの引き金となるのは、タブレットやスマートフォンなどのスマートデバイスであると考えています。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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