加速する運用保守アウトソーシング(第3回)

“タブレット接客”を支える三城の運用保守体制とは

2015.03.18 Wed連載バックナンバー

 事業のグローバル化などに伴い、自社システムの運用保守をアウトソーシングする機運が高まっています。しかし、それはグローバルエリアに限ったことではありません。たとえば、国内全域で多店舗展開するチェーンストアなどでは、各店舗にIT担当者を配置するわけにもいかず、本部のシステム部門が運用保守を一手に担っているのが現状です。このような店舗の売り場環境が、ITツールにより変貌を遂げようとしています。

 眼鏡専門店チェーン大手の三城は全国店舗の全社員にiPadを配布して接客品質の向上を実現。店舗ネットワークに求められる安定稼働という課題を運用保守のアウトソーシングで解決しています。パートナー選定のポイントはどこにあったのでしょうか。

 

S・ジョブスと同じ思想を持つ経営者が考えるデジタルとは

mk_09 1930(昭和5年)、兵庫県姫路市の正確堂時計店からスタートした株式会社三城は、眼鏡およびその関連商品を主に取り扱う眼鏡専門店チェーンです。「第一にお客さまとその未来のために」を経営理念に掲げ、「お客さまお一人おひとりにお合わせする」サービスの実践を誓約。顧客ニーズを最優先するスタンスで、さまざまなデザイン、機能性を持った製品を提供しています。

 国内854店舗、海外184店舗、計1,038店舗を展開する同社には、創造性を重視する企業風土があり、店頭でのサービスにおいて、いち早く先進のデジタル技術を採用しています。同社のデジタルデバイス環境を手がける柏野孝之氏は「『デジタルは決して無機質ではなく、人々を豊かにする温かいものである』という私たちの経営者の想いはスティーブ・ジョブスの思想に通じるとアップル本社の方に驚かれたことがあります。トップが新しいデジタル技術の導入に積極的ですので、20年以上前から、CGを使いオーダーメイドの眼鏡をデザインするシステムを導入するなど、常にサービスの進化に努めています」と解説します。

 さらに、同社の企業方針について柏野氏は続けます。「現在は安価な価格帯を売りにしている眼鏡店が増えていますが、私たちはそこでは勝負しません。お客さまの眼を一生ケアしていく理念を持ち続けていますので、お客さまに喜ばれる新たな付加価値を次々に提案していきます。今回、業界に先駆けて全店舗の全社員に導入したiPadについても、店頭でのスピーディーな接客を実現するための施策であり、常にお客さまに向けたサービスを向上させていこうという企業方針の一環です」。

 iPadというデバイスの全店舗導入を受けて、同社では既存の店舗系ネットワークシステムの見直しが課題になっていました。柏野氏は「全店舗の全社員分、約3,000台のiPadはすべてWi-Fiモデルですので、無線でつながる環境の構築が必要でした。しかもお客さまの個人情報を扱うため、端末に顧客データが残らないようにしなくてはいけません。この接客業務を支える店舗系ネットワークは、セキュリティと安定性が何より求められました」と更改の背景を語ります。そのほかにも全社員が顧客データを扱うにあたっての「十分な帯域確保」「通信コストの抑制」もテーマになっていました。さらに、同社ではネットワークの「安定稼働」を支える運用保守面にも課題を抱えていたのです。

 それら一連の課題を解決すべく、ネットワーク強化と運用保守のアウトソースに踏み切りました。

 

運用保守窓口が分散。復旧に1週間かかることも… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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