日本企業から熱視線の的!タイの最新事情に迫る!(第2回)

タイ進出で注目すべきは「メコン経済圏」3カ国

2015.01.14 Wed連載バックナンバー

 チベット高原を源流に、各国を旅しながら南シナ海に抜けるメコン川。4,000kmを超えるその流域にある国々で構成される「メコン経済圏」に今注目が集まっています。今回は日系企業の進出が増加している、メコン経済圏の中のカンボジア、ミャンマー、そしてラオスの最新事情を紹介していきます。

 

新たな生産形態として注目を集める「タイプラスワン」

 前回、タイのビジネス環境やITインフラについて解説しましたが、そのタイと結び付きが強く、このところ東南アジア地域の日系企業の進出先として注目を集めているのが「メコン経済圏」と言われる地域に位置する、カンボジア王国やミャンマー連邦共和国、ラオス人民民主共和国の国々です。以前から多くの日系企業が進出していたタイに加えて、これらの国々でも事業を展開する「タイプラスワン」が新たな潮流となっています。

 タイ以外の国へ進出を図る背景は、タイの経済発展に伴う賃金の上昇です。タイの一人当たりのGDPは5,678USドルで、1カ月あたりの労働者の賃金は366USドルに達しています。それに比べ、カンボジアは101 USドル、ミャンマーは71 USドル、ラオスは137USドルにとどまっていることから、多くの製造業が新たな製造拠点としてタイ以外の国にも目を向け始めたのです。

 ちなみに、一人当たりのGDPが1,000USドルを超えると二輪車が広まり、3,000ドル超になれば自動車やコンビニが普及すると言われています。このことを考えると、一人当たりGDPが5,000ドルを上回るタイがメコン経済圏各国の中でも特に成長を遂げている国であり、賃金の安い周辺各国に多くの企業が目を向けるのもうなずけるでしょう。

 実はこれらの地域は1990年代初頭からアジア開発銀行の資金供与などによって開発が進められていました。さらに、近年では前回紹介した東西回廊、南部回廊、南北回廊といった物流網の整備が進められたことから、各国の結びつきが強くなり、一大経済圏として発展しつつあるのです。

 特に注目したいのは、東南アジア最大といわれる5兆円規模のダウェイ開発が、南部回廊のミャンマーの端にあるダウェイ港で進んでいます。深港に加え、工業団地、発電所、住宅・商業、道路等インフラの一大開発プロジェクトで完成すると、東アジア各国からインドや中東、インドへの物流を考える際、従来のシンガポール経由ではなく、ダウェイ港を使ったメコン地域経由とすることで物流の大幅な効率化が図れると言われています。

 このように物流網が整備されたことにより、広まってきたのが低賃金国への生産委託です。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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