グローバル通信インフラ講座(第6回)

ケーブル敷設船「きずな」就航!その最新技術に迫る

2017.06.16 Fri連載バックナンバー

 NTTワールドエンジニアリングマリンは、2017年3月31日に新たなケーブル敷設船である「きずな」を就航しました。海底ケーブルの敷設や修理に加え、災害発生時の対応という役割も担う、この新造船の詳細をレポートします。

 

海底ケーブル敷設に加え災害復旧支援も担う「きずな」

 国際電話による海外との通話、あるいはインターネットやSNSサービスなどの快適な国際通信を可能とするべく、世界中の海に張り巡らされているのが海底ケーブルです。1851年にドーバー海峡に世界初の海底ケーブルが敷設され、1872年には日本で最初の海底ケーブルが関門海峡に敷設されて本州と九州を結びました。その後も海底ケーブル網は着実に広がり、今ではインターネットをはじめとするコンピュータネットワークを支える、極めて重要なインフラとなっています。

 この海底ケーブルの建設・保守を主要事業とする、数少ない国内企業の1つがNTTコミュニケーションズグループのNTTワールドエンジニアリングマリン(以下、NTTWEM)です。同社では海底ケーブル敷設船として「すばる」「VEGA」を所有しているほか、2017年3月31日には新たに「きずな」を就航させました。

 きずなは総トン数8,598t、全長109m、幅20m、航海速力13ノット、定員60名で、主に国内の海底ケーブル建設や保守を行うことを目的に就航しました。きずなの特長として挙げられるのは、海底ケーブルの建設・保守のほか、大地震などにおける迅速な通信復旧を目的とした災害対応機能を付加していることです。大規模な地震やそれに伴う津波が発生した際、陸路が途絶して必要な物資の運搬が困難になる状況は十分に想定できるでしょう。その際、船を使うことができれば海路で災害復旧のための物資を輸送することが可能となり、迅速な復旧が期待できます。また災害時には、きずなに搭載された衛星通信による情報提供や臨時の携帯電話基地局の設置、電源の臨時海底通信ルートの開設、電源供給などの用途での活用も想定されています。

大規模災害における敷設船活用イメージ

出典:「新たな海底ケーブル敷設船「きずな」の竣工について(2017.3.31)
報道発表文より転載

 

災害発生時、必要な物資を海路で被災地に運搬

 災害発生時の対応という重要な役割を果たすため、きずなには… 続きを読む

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