グローバル通信インフラ講座(第5回)

国際海底ケーブルの両端に位置する陸揚局の仕事

2014.04.02 Wed連載バックナンバー

 これまで4回にわたり、国際海底ケーブルについてさまざまな角度からレポートを行ってきた「グローバル通信インフラ講座」もいよいよ最終回。今回は海から陸上へと引き揚げられたケーブルを収容する陸揚局にフォーカスします。

 国際海底ケーブルを巨大なインターネットのケーブルに例えるならば、陸揚局は通信をコントロールする巨大な多機能ルーターのようなもの。両者がしっかりと連携することで、高品質なグローバル通信インフラが構築されています。今回は、茨城県にある陸揚局「北茨城ランディングステーション」を訪ね、陸揚局の仕事に迫ります。

 

海底を這ってきたケーブルは、地中を通って陸揚局へ

 国際海底ケーブルを海底から陸上に引き揚げるには、さまざまな立地的、物理的な条件を満たす必要があります。そのため、ケーブルを収容する陸揚局の建設地はおのずと限定されてしまいます。日本国内に陸揚局は数えるほどしかなく、そこに世界中につながっている国際海底ケーブルが集中するため、局周辺の海岸を「国際海底ケーブル銀座」と呼ぶこともあるそうです。

 国際海底ケーブルは、陸から沖に向かって敷設されますので、ケーブルを積み込んだ敷設船が最初に向かうのが陸揚局です。沖合に出た敷設船は、陸に向けてケーブルを渡していきます。ケーブルは海底の地面の下を通って、ビーチマンホールと呼ばれる箇所で陸側のケーブルに接続します。このビーチマンホールが海底ケーブルと陸の設備を分ける分界点、いわゆる海と陸の境界になります。

 海岸に近い、北茨城ランディングステーションのビーチマンホールは陸揚局の敷地内にありますが、海岸から離れた場所に位置する陸揚局では、敷地の外にビーチマンホールを設置することもあります。陸揚局とビーチマンホールの距離が遠いほど故障時の切り分けが困難になるため、ときには「ケーブルの故障で敷設船を出したにもかかわらず、実は陸側のケーブルが故障していた」というケースもあるそうです。

 

陸揚局に収容されたケーブルの行方

 ビーチマンホールから陸揚局に伸びたケーブルは局内設備に接続されます。この設備こそが、いわば陸揚局の心臓部であり、実にさまざまな役割を担っています。… 続きを読む

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江嶋 徹

江嶋 徹

コピーライター

有限会社インクス広告制作所 代表。コンピュータ、周辺機器、ネットワーク、半導体といったIT系を中心に、省庁、化粧品、FMステーション、金融商品などの広告、SPツールのディレクション、コピーライティングを幅広く担当。ITをシンプル、わかりやすい文章で伝えることを信条としている。

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