オフィス移転サービス導入事例

ITシステム統合とオフィス移転を一度に行う方法とは

2013.12.20 Fri連載バックナンバー

 ITなくしては企業活動が成立しない今日、オフィスの移転はIT環境の移転と再構築を意味します。国内における電子出版の推進を目指す出版デジタル機構は、企業統合によるITの移転と統合を同時に、しかも短期間で実現しました。同社の事例から、IT環境の移転をアウトソーシングするメリットやプロジェクト推進における留意点などをご紹介しましょう。

 

ITの移転・統合を短期間で実現する高い目標値を設定

 株式会社出版デジタル機構(以下、出版デジタル機構)は、産業革新機構と出版社、大手印刷会社の出資により、日本国内における電子出版市場の拡大を目的として、2012年春に設立。電子書籍の制作代行から取次や配信、アーカイビングなど、電子出版ビジネスのインフラ提供を通して出版社の電子化事業推進を目指しています。

 同社は2013年7月に国内の電子書籍取次事業における最大手、株式会社ビットウェイを完全子会社化し、10月1日付で統合を行いました。この正式統合に先立ち、統合に伴うオフィス移転の準備に6月から着手。ITに関しては、両社のシステム統合と移転を同時に行うことが求められました。

 当初より「ITの移転および統合の実作業はプロの手に委ねる」という方針のもと、パートナー企業の検討を開始。執行役員(CIO)の西原宏氏は、委託先に求められた要件やその背景を次のように説明します。

株式会社出版デジタル機構
執行役員 CIO 西原 宏 氏

「1日も早く両社が一緒になって新しい仕事を始めたいという思いが強く、わずか1~2週間で移転先を決め、引っ越しのターゲットを8月初旬に設定しました。通常なら3カ月から半年ぐらい要することを1カ月強でやろうというわけですから、パートナーにはそのスピード感に対応できることが求められます。同時に、ネットワークの移行、サーバーの移転、LAN設備の敷設、PCのキッティング(使用できる状態になるまで組み上げること)など、ITに関わるすべてのことを実施・統括しなければなりませんので、管理能力を含めた総合力も重要な要件となりました」

 実際の移転作業にあたっては、両社の業務を止めずに休日の間に移転を完遂しなければなりません。8月2日金曜日の18時に両社の業務を一斉に停止し、移転作業を開始。休日を挟んだ月曜日の8月5日朝に両社社員が同じオフィスに集い、支障なく業務をスタートするという目標が設定されました。… 続きを読む

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田川 接也

田川 接也

フリーランス・ライター

企業の情報誌・Webサイト、自治体の広報誌などをメインに取材・原稿執筆を行う。これまでIT系の導入事例記事を多く手がけているが、ITの他、行政、教育、飲食など、幅広いフィールドにおいても活動している。

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