運用サポートアウトソーシング事例(第2回)

グローバルヘルプデスクでITガバナンス統一を実現

2013.11.01 Fri連載バックナンバー

 経営課題における「グローバル化」の順位は年々上昇傾向にあります。多くの経営者が経営課題のトップに「新興国など海外事業の拡大」を掲げていることからも、事業のグローバル化が企業の成長に有効な戦略であることは明らかです。グローバルで統一されたIT基盤の整備は、海外への進出、事業展開において欠かせない条件のひとつ。さらに、基盤を運用する上でITガバナンスのレベル統一、維持も必要不可欠の条件です。

 しかし、国や地域によってITのルールは異なり、必ずしも日本のような充実したITサービスが利用できるわけではありません。今回はグローバルな市場で幅広い事業を展開する株式会社 神戸製鋼所が、海外事業への注力に向けて導入したグローバルなヘルプデスクの事例をもとに、ITガバナンスの統一、維持のポイントを探ってみましょう。

 

円滑な事業展開のネックは異なるITガバナンス

 神戸製鋼グループの中核事業を担う株式会社神戸製鋼所(以下、神戸製鋼所)では、これまで日本中心だったものづくりの体制を、海外を含む複数拠点が緊密に連携するグローバルなサプライチェーンへシフトする準備を開始。この事業展開に伴い、海外の拠点ごとにバラバラだったITガバナンスのレベルを統一するIT基盤づくりが焦点になっていました。

株式会社 神戸製鋼所 IT企画部長 林 高弘 氏

株式会社 神戸製鋼所
IT企画部長 林 高弘 氏

 同社 IT企画部長 林高弘氏は「グローバルで統一されたIT基盤づくりにおいて、まず海外拠点で利用するPCのウイルス、情報漏えいといったセキュリティ対策のレベルを揃えること。これらを日本で一括管理できる仕組み・体制を構築すること。そして統一した新たな基盤を将来にわたって同じレベルで維持できるための体制が必要であり、そのためには強力なヘルプデスクが必要だったのです」と語ります。

 これまでのヘルプデスクについて林氏は「従来は地元、地場の日系企業にお願いしたり、まったくサポートを行わずに独力で対応したりと、海外拠点によって、対応方法は千差万別で、セキュリティレベルも異なっており、統一する必要性を強く感じていました。また、国や地域によって言語も異なりますので、これらを日本で統一的にコントロールすることは非常に困難です。統一的なサポートを行うためには、多言語に対応したヘルプデスクは必須の条件でした」と説明します。

 林氏が述べるようにグローバルな統一IT基盤をきちんと運用するためには、ITガバナンスの統一だけではなく、そのレベルを維持するサポートへの注力も重要なポイントになります。ドメスティックからグローバルへ。ヘルプデスクのサポート領域をいかに拡大するかが同社の課題になっていました。… 続きを読む

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江嶋 徹

江嶋 徹

コピーライター

有限会社インクス広告制作所 代表。コンピュータ、周辺機器、ネットワーク、半導体といったIT系を中心に、省庁、化粧品、FMステーション、金融商品などの広告、SPツールのディレクション、コピーライティングを幅広く担当。ITをシンプル、わかりやすい文章で伝えることを信条としている。

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