クラウドスペシャリスト座談会

専門家が語る!業種別に見る「クラウド活用動向」

2016.06.10 Fri連載バックナンバー

 IoTや人工知能など、ICTの活用領域を大きく広げる新たな技術が登場し、企業はビジネスにおけるデジタルトランスフォーメーションへの対応が求められています。このような状況の中、ユーザー企業の新たなICT活用を支援するためにNTTコミュニケーションズで立ち上げられたのが「クラウドスペシャリストチーム」です。今回、そのメンバーに集まってもらい、クラウド・エバンジェリストである林雅之氏がお話を伺いました。

 

それぞれの業界におけるクラウド活用の違い

 システムの導入や更改においてまずクラウドを検討する「クラウドファースト」の考え方が広まったほか、あらゆるものがデジタル化されることを前提にビジネスモデルや業務プロセスを変革する「デジタルトランスフォーメーション」に向けた動きが加速しています。

 こうした新たなICTの潮流に対応したいと考えている企業をサポートさせていただくために、NTTコミュニケーションズでは新たに「クラウドスペシャリストチーム」を結成し、これまで以上に踏み込んだ形で支援する体制を整えました。今回、そのメンバーに集まってもらったわけですが、まずそれぞれの専門領域における現状のクラウド活用の動向について話していただけますか。

藤本 私はクラウドサービス部の販売推進部門で、主に金融業界や公共分野を担当しています。その中の金融におけるクラウド活用ですが、まず先行したのは生命保険および損害保険といった業界です。

 主な用途としてはインターネットゲートウェイや外向きのWebサイト、ファイルサーバー、あるいはシンクライアントDaaS(Desktop as a Service)など、情報系と呼ばれる領域でクラウドが使われるようになりました。最近では各種基幹システムのDR(Disaster Recovery)サイトや開発環境といった部分でもクラウドが使われ始めています。

 

稲穂 私はクラウドサービス部の販売推進部門で製造業、金融業界などを横断的に担当しています。

 こちらも基幹系システム、情報系システムやインターネットゲートウェイといった部分では、クラウドが使われ始めています。それ以外の部分についても、セキュリティ上問題がないと判断された領域のシステムについては、クラウドを活用して順次アウトソースするという流れになっています。

 

 

 

木村 私の主な担当はパートナービジネスなのですが、最近目立っているのはIoT関連の事例です。各種センサーを組み合わせ、クラウド上でサービスを提供するといった形が増えています。具体的にはセンサーの情報をクラウド側で収集し、解析データをエンドユーザーに提供するような監視サービスや、対象の位置情報や稼働状況を管理する監視基盤といったものがあります。

 従来はオンプレミスで運用しているシステムのクラウド化が大半でしたが、最近はこれまでになかった新たなビジネスにおける使い方が増えてきているという印象です。

 

 

千徳 私はクラウドサービス部の販売推進部門で主に製造業を担当しております。これまで数年にわたってお客さまへの提案やその後の運用支援に従事してきました。

 その中で実感しているのは、ガバナンスの強化やグローバル化への対応がクラウドサービス事業者に問われているという点です。たとえば、あるお客さまでは各事業部がそれぞれ独立して事業を拡大してグローバルに展開されていましたが、その中でIT統制が課題となり、システムの再整備とともにガバナンスを強化することを重視されました。また別のお客さまにおいては、グローバルに点在しているサプライヤーとのデータ共有に課題を持たれていました。しかし、最近では市場の流れにあるように、IoTといったニーズが増えています。たとえば工場に設置されているセンサー情報をクラウドに吸い上げ、それによって可視化を図ったりサプライチェーンマネジメントに利用したりするといった動きで、さまざまなお客さまからご相談を受けています。

 

実際のユーザーのクラウド選択のポイントを聞く

 実際にクラウドサービスを選定する際にどういった点が重視されるのか、それぞれの立場から話してもらえますか。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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