いまどきのクラウド活用講座(第3回)

コニカミノルタが求めたグローバルIT環境の最適解

2015.04.15 Wed連載バックナンバー

 ビジネス環境が大きく変わり続けるいま、事業を支えるためのITの柔軟性をどのように高めていくのかは多くの企業が抱えている悩みではないでしょうか。

 この問題に正面から取り組み、そしてクラウド上でのSAP運用に挑戦したのがコニカミノルタです。同社はアジア・中東地域の各拠点が使う販売管理のためのSAP環境をBizホスティング Enterprise Cloud上に構築・統合し、さらにネットワークや運用サービス、ヘルプデスク業務の委託先としてもNTTコミュニケーションズを選択しました。

 このプロジェクトを進めた背景やサービス選定時におけるポイントなどについて、お話を伺いました。

 

グローバルでのIT環境の全体最適を目指すコニカミノルタ

 2014年度3月期、売上高は前期比16%増の9,438億円、営業利益は同43%増となる581億円と大幅な増収増益を記録したコニカミノルタ株式会社では、高付加価値型企業を目指して3カ年の中期経営計画「TRANSFORM 2016」を開始しました。「持続的な利益成長の実現」「顧客密着型企業への変革」「強靱な企業体質の確立」を柱に、売上高1.1兆円、営業利益900億円、営業利益率8%以上を目標に掲げています。

 コニカミノルタの大きな強みとなっているのが、自社の優位性を発揮できる領域に経営資源を集中する「ジャンルトップ戦略」です。A3カラー複合機は欧米でトップクラスのシェア、また商業印刷の分野でもカラープロダクションプリンターがグローバル市場でトップシェアにあります。地域別の売上比率はヨーロッパが32%、アメリカが22%となっており、日本以外の国・地域の売上構成比が大きいことが同社のビジネスの大きな特徴とえいます。

 このようにグローバルにビジネスを展開していることから、コニカミノルタでは世界各地の拠点でさまざまなシステムを利用しています。たとえばヨーロッパでは基幹系システムとしてSAPを導入している国、そしてマイクロソフトのMicrosoft Dynamicsを導入している国があり、またアメリカでも個別にSAPが導入されています。このように国によって個別にシステムを導入・運用していた理由として、同社執行役 IT業務改革部長の田井昭氏は「企業が急速に成長している段階では、それぞれの拠点で個別に対応した方がいい場合が多いですね。スピードも速いですし、ビジネスへの最適化もされているので無駄がないのです」と説明します。

 しかしながら、リーマンショック以降はITにおいても全体最適の視点から見直すべきだと方針を改め、2011年以降からグローバル全体を視野に入れて改革を進めています。このようにグローバルの視点で全体最適を考える際、多くの企業で検討されるのがERP環境のシングルインスタンス化です。グローバルでERPを統合し、各国・地域の拠点が同じERP環境を利用すれば、コスト削減やガバナンスの強化が図れるというわけです。

 

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Bizコンパス編集部

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