グローバルビジネスの課題解決に挑む!

グローバルにIT統合を推進する旭硝子の選択とは

2015.04.24 Fri連載バックナンバー

 企業がグローバルにビジネスを展開する際、拠点ごとに独立してIT環境を構築するケースが非常に多いものです。その結果、拠点ごとに投資が必要なだけでなく、セキュリティのレベルも統一されていないという課題が生じています。それを解決していこうという企業が増えている中、世界的ガラスメーカーであるAGC旭硝子においても、数年前からグループ内のITを統一化するプロジェクトが進行しています。同社は、どのような手法でそのプロジェクトを加速させたのでしょうか。

 

グローバルにおけるIT環境標準化を推進

 AGC旭硝子は、1907(明治40)年に創立された世界最大手のガラスメーカーです。建設、車両、電子機器、エネルギーなど、多彩な分野へ向けたガラス製品の開発・製造から化学品まで、幅広い事業を展開しています。同社を中核としたAGCグループでは、2015年度よりAGC plusを新たな経営方針とし、あらゆるステークホルダーにプラスの価値を提供することで持続的な成長を目指しております。新経営方針AGC plusでは、(1)世の中に「安心・安全・快適」を、(2)お客さま・お取引さまに、「新たな価値・機能」と「信頼」を、(3)従業員に「働く喜び」を、(4)投資家に「企業価値」を、プラスすることを目指しています。

 ガラスのトップメーカーである同社は、1960年代から積極的に海外進出を開始し、現在では、アジア、ヨーロッパ、北米・中南米に数多くの拠点を展開。現在は、新興国市場への事業展開に大きな力を注いでいます。

 今日までグローバル企業として躍進を遂げてきた同社ですが、従来、IT環境の整備に関しては各現地法人に一任する形を採用していました。AGCグループにおいてITシステムの統括を行う情報システムセンターの赤崎峰大氏は、「法人ごとに構築されたIT環境はまちまちであり、ガバナンスやセキュリティのレベルもまったく統一されていませんでした。そこで、1998年から各法人のIT環境の整備やグローバルネットワークの構築に着手し、2008年3月からは新しい経営体制のもと、その動きを加速させ、ITリソースの集中化と統合化に取り組んでいます。もちろん、標準化や集約化を図ることで、トータルコストを低減させる狙いもあります」と、グローバルにおけるIT環境整備の動きを説明します。

 そのグローバルコミュニケーションのインフラ整備を推進するプロジェクトは、「GCEP(Global Communication Enhancement Project)」と呼ばれ、特にアジア地域と日本を統合したインフラの標準化に注力してきました。グローバルネットワークの構築、認証基盤、メールインフラなどの統合が進められ、現在日本・アジアにおける統合がほぼ完了しているという状況です。

 

インターネットゲートウェイとしてクラウドサービスを利用

 現在、このようなITリソースの集中化・統合化の重要なキーとなっているのが、クラウド基盤の利用です。AGCグループでは、従来ITシステムはオンプレミスで構築されていましたが、その形態を継続すると、拠点ごとに構築や更新のコストがかかるだけでなく、運用の負荷も重くのしかかってきます。そこで同社は、オンプレミスからクラウド環境への移行に舵を切ったのです。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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