クラウド・エバンジェリスト林雅之が語る!(後編)

【2015年新春企画】注目すべき技術やクラウドの将来

2015.01.09 Fri連載バックナンバー

 クラウドの現状や業界動向についてお話を伺った前回に引き続き、NTTコミュニケーションズのクラウド・エバンジェリストである林雅之氏にお話を伺いました。後編では、これから注目すべき技術やクラウドの将来について語っていただきました。

 

クラウドの世界で広がりつつあるオープンソース

 クラウド上で何らかのサービスを提供する際、必要となるのがサービスを制御するためのクラウド基盤ソフト(クラウドOSなどとも呼ばれる)です。具体的には、仮想サーバーやストレージ、ネットワークの管理を行うほか、ユーザーがクラウドを操作するためのインターフェイスを提供する際などに利用します。このクラウド基盤ソフトとしては「VMware vSphere/vCenter」やマイクロソフトの「System Center」などがあるほか、Amazon Web Servicesでは「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」を提供するためのクラウド基盤ソフトを独自に開発しています。

 こうしたクラウド基盤ソフトにおいて、注目されつつあるのがオープンソースのソフトウェアであり、中でも人気を集めているのが「OpenStack」です。ヒューレット・パッカードの「HP Helion」やNECの「NEC Cloud IaaS」、NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング Cloudn」などにおいて使われており、シェアは前年と比較してほぼ倍に伸びています。

「ユーザーにとって、オープンソースのクラウド基盤ソフトが使われているクラウドサービスを利用するメリットとして、事業者によるクラウドロックインの回避につながることが挙げられるでしょう。特に独自に開発したクラウド基盤ソフトを利用しているクラウドサービスを使った場合、コスト面などからほかのクラウドに移行したいと考えても、互換性の有無や運用の差異により簡単に移行することはできません。しかし同じOpenStackを使ったクラウドサービスであれば、そのようなロックインのリスクは少なく、必要に応じて柔軟にクラウドサービスを乗り換えることができます。またオープンなAPIを利用し、異なるベンダーのクラウドサービス間を横断的に運用管理するといった仕組みも考えられるでしょう」(林氏)

 

続々と登場する「オープンソース型PaaS」

 将来的には、オープンソースのクラウド基盤ソフトを使ったサービスが主流派になる可能性もあると林氏は指摘します。

「たとえばスマートフォンの世界において、多くのメーカーが使えるAndroidが広まったように、OpenStack、あるいは同じくオープンソースのCloudStackを採用する事業者が増えていく可能性は高いでしょう。現在人気を集めているAmazon EC2は熱狂的なファンに支えられている側面がありますが、これからさらにクラウドがマーケットに浸透していくと、Androidと同様にオープンソース系のクラウドサービスのシェアが徐々に高まり、OpenStack/CloudStackを使うクラウドサービスのシェアを足し算すると、Amazon EC2と同等規模になる可能性はあると考えています」

 もうひとつ注目すべき動きは、「Cloud Foundry」や「OpenShift」といったオープンソースのPaaS基盤の広まりでしょう。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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