事例に学ぶグローバルビジネスを支えるクラウド環境(第3回)

大和ハウス工業のスピード経営を支えるIT基盤とは

2014.12.17 Wed連載バックナンバー

 ビジネスのグローバル化やITシステムのクラウド化が進むいま、企業の各拠点やデータセンターなどを結ぶネットワークインフラには、これまで以上に高い信頼性や迅速な構築が求められています。

 グローバル化やグループ内連携強化という経営戦略のもと、システムのフルクラウド化を推進している大和ハウス工業は、従来と変わらない運用コストで、クラウド活用に不可欠な信頼性の高い社内ネットワークを構築。同時に、ビジネスのスピードアップも実現しました。果たして同社はどのようなIT活用で課題解決に導いたのか、その取り組みをご紹介します。

 

フルクラウド化の実現にはネットワークの信頼性が不可欠だった

 大和ハウス工業株式会社(以下、大和ハウス工業)は、1955(昭和30)年に“建築の工業化”を経営理念に創業。以来、戸建住宅から賃貸住宅、分譲マンション、商業施設、一般建築物などの提供を通じ、住宅・建設分野において幅広い事業を展開してきました。近年はさらに事業を多角化し、スマートタウンの開発や環境配慮型建築、在宅介護サービス、生活支援ロボットなどの分野へも進出。大和ハウスグループとして、「人・街・暮らしの価値共創グループ」というビジョンを掲げ、社会に必要とされる商品やサービスの提供に邁進しています。

 そして、2015年に創業60周年を迎える同社では、「グローバル化の推進」と「グループ連携の強化」を経営戦略の根幹に据え、さらなる飛躍を目指しています。具体的には、中国、アメリカ、オーストラリア、台湾に加え、ベトナム、インドネシアをはじめとした東南アジアなどの新興国市場を視野に入れた事業を加速。さらにグループ全体の事業領域のシナジーを図ることで、幅広い顧客ニーズを満たした高度な付加価値を提供していこうとしています。

 大和ハウス工業はITを先進的に取り入れている企業としても知られており、そのITシステムは国内・海外の広範なビジネス展開を力強く支えています。その端的な例が“クラウド”への取り組みです。同社では「ITインフラは一切持たない」というポリシーのもと、まだ“クラウド”というIT用語が普及していなかった2006年から、システムの“フルクラウド化”に着手。「自社で保有していたITインフラをクラウド化することにより、コストを削減」、「ITインフラ資産を所有から利用に転換することにより、市場環境変化に柔軟に対応できる弾力的な事業構造を実現する」といった成果を上げてきました。

 しかし、 クラウド活用の推進と事業発展に伴い、“社内ネットワークの整備”という新たな課題が生じてきました。その背景について、情報システム部長の加藤恭滋氏は次のように説明します。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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