今さら聞けない!デスクトップ仮想化

デスクトップ仮想化サービス選定のポイント

2014.11.28 Fri連載バックナンバー

 Windows XPのサポート終了で社内のコンピューター環境を見直している企業が増えている中、いま「デスクトップの仮想化(DaaS/Desktop as a Service)」に注目が集まっています。

 デスクトップ仮想化は、これまでパソコンなどクライアント端末上にあったCPU・ハードディスクなどのハードウェアやソフトウェアを、サーバー側で動作させ、“仮想のデスクトップ環境”として提供することをいいます。この仮想環境に接続することで、パソコンのない社外にいても、タブレットやスマートフォンなどを使って、会社にいるのと同じようなデスクトップ環境を利用することができます。デスクトップ仮想化は「クライアント仮想化」とも呼ばれます。

 IDC Japanが今年6月に発表した調査によると、2013年におけるクライアント端末の仮想化を導入している企業の割合は23.7%でしたが、2018年には48.8%に到達すると予測されています。また、国内のクライアント端末の仮想化市場は、2013年の3,826億円に比べ、2018年にはその約2倍となる7,473億円まで拡大すると見られています。

 2014年には、Amazonがクラウド型のデスクトップ仮想化サービス「Amazon WorkSpaces」を正式にサービス提供開始するなど、今後も増加が見込まれるデスクトップ仮想化市場ですが、いくつかの方式があるのをご存知でしょうか。主な方式としては「SBC(Server Based Computing)方式」と、「仮想PC方式(VDI/Virtual Desktop Infrastructure方式)」の2つが挙げられます。

 両方ともサーバー上にデスクトップ環境を作り、社内からでも社外からでも同じ環境を使用することができる点は同じですが、これらはどのような違いがあり、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。上手な使い分け方を探してみましょう。

 

デスクトップ環境を仮想化するメリットとは?

 SBC方式と仮想PC方式の違いを説明する前に、なぜ仮想デスクトップ市場が注目を集めているのか、その理由を簡単に説明しましょう。

 理由の一つが、社内でも社外でも同じ作業環境が再現できる点です。たとえ社外でも、仮想デスクトップ環境に接続すれば会社と同じ作業環境が用意されるため、在宅勤務やBCP対策としても有効です。

 また、各ユーザーごとにハイスペックなパソコン環境を揃える必要がないという面もあります。仮想デスクトップ環境では、サーバー上のデスクトップ環境にOSやアプリケーションが集約されているため、社員それぞれが使用するパソコンにそれらをインストールする必要はなく、また作成したデータは仮想デスクトップ上に保存すればいいので、ハードディスクなどの装置は不要です。

 こうした端末は「シン(薄い、少ない)クライアント」と呼ばれます。シンクライアント端末が行うのは画面表示とキーボードやマウスからの入力だけなので、古いパソコンを転用することも可能です。シンクライアントの画面に映し出されたWindowsデスクトップ画面は、サーバー上で管理されているもので、作業データを保存する場合も、シンクライアント端末には一切データは残らず、すべてサーバー上に保存されます。シンクライアントを紛失しても情報が流出する恐れが少ないため、セキュリティレベルを高めることができます。

 従来は、しばしば作業データを社員のパソコンに保存していたため、そのパソコンのハードディスクが故障した場合に重要なデータが消失してしまうというリスクや、企業が社員のパソコンの内部を管理しきれず、セキュリティ上の脆弱性が生まれるというリスクがありました。しかし仮想デスクトップ環境では、データをサーバーで一元管理するため、企業の資産である膨大な情報を安全に管理することができるのです。

 

SBC方式は「共通業務」、仮想PC方式は「カスタマイズ可能」

 以上が仮想デスクトップ環境を利用する一般的なメリットですが、それではSBC方式と仮想PC方式には、どのような違いがあるのでしょうか。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

Bizコンパス編集部

Bizコンパス編集部

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter