徹底解説!基幹系システムのクラウド移行(第8回)

基幹系システムのクラウド化に踏み切った八光興発

2015.10.14 Wed連載バックナンバー

 基幹系システムを更新する際、運用負荷の軽減やシステムの柔軟性向上、あるいは災害対策の強化を目的として、オンプレミスではなくクラウドを選択する企業が増え続けています。こうしたクラウドのメリットにいち早く気付き、ホストコンピューターで動作していたシステムの刷新において、クラウド採用を決めたのが長野県に本社を置く八光グループです。同グループの情報システムを構築や運用を担う、株式会社八光興発に、このプロジェクトの経緯やクラウド化の狙いを伺いました。

 

老朽化した基幹系システムの再構築に踏み切った八光グループ

 1596年に長野県にて信州の地酒を作る酒造業として創業し、明治後期に観光業、太平洋戦争末期に電熱機器や医療機器の製造業を立ち上げ、上海とバンコクにも販売と製造の拠点を構えるなど、事業領域を広げながら成長を重ねてきたのが八光グループです。さらに同グループは、1995年という早めのタイミングでインターネット事業を開始しました。現在は株式会社八光興発のアズシエル事業部において、Webインテグレーションや地域密着型インターネットショッピングモール「ながのモール」の運営、そしてアノト式デジタルペンを使ったソリューション提供といったサービスを展開しています。

 これらのビジネスに加え、八光興発はグループの情報システム部門としての役割を担っています。八光興発は、販売管理システムを中心とする基幹系システムの更新に踏み切りました。従来使われていたのは、昭和40年代に導入されたシステムであり、ホストコンピューター上で稼働していました。しかしアクセスするための専用端末が少なかったため、締め日には、夜半まで作業に追われるといった問題が生じていたのです。また過去のデータを参照するにはテープメディアからデータを取り出す必要があるなど、運用面の負担も大きかったと言います。

 こうした背景から、2009年に基幹系システムを全面的に刷新する方針が固められます。

 

過去の経験からクラウドの採用を決意

 このプロジェクトについて、アズシエル事業部次長の若林利幸氏は「もともとのシステムが30年以上前に作られ、長い歴史の中でさまざまな手が加えられたものであり、今となっては分からない部分もたくさんありました。そのため、システムの開発にあたって、基本的な考え方は以前のシステムから引き継ぎつつ、実際にはゼロベースですべてやり直す形になりました。業務の洗い出しから始め、システム内で利用する用語や商品コードまで見直しています」と説明します。… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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