徹底解説!基幹系システムのクラウド移行(第13回)

ERPクラウド化を成功させたサッポログループの選択

2016.07.29 Fri連載バックナンバー

 クラウドサービスのさらなる普及に伴い、基幹システムをクラウドに移行する動きが本格化しています。サッポログループにおいてITの統括・管理を担うサッポログループマネジメントでは、グループ内の部門統合に伴いオンプレミスの旧AS系サーバー(IBM Power Systems)で構築されていた基幹システムをクラウド環境に移行しました。同社への取材を通し、サービス選定の基準やクラウド同士を比較する時のポイント、そして移行プロジェクトを成功に至らしめた要因などをご紹介します。

サッポログループマネジメント株式会社について

 サッポログループでは、国内酒類、国際、食品・飲料、外食、不動産の各種事業を幅広く展開しています。その中で、サッポログループマネジメント株式会社(以下SGM)は、グループ経営の共通機能に関する構造改革やコスト改革を企画・策定し、グループ内の効率化やガバナンス強化、さらには事業シナジー創造を実現する役割を担っています。

 

グループ内のIT部門統合に伴いERPのクラウド化を決断

 SGMの中で、グループ内のITシステムを統合・集約し、効率化・最適化を図る役割を担っているのが、グループIT統括部です。

 昨年、食品・飲料事業のポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社(以下ポッカサッポロ)のIT機能を、SGMに統合するプロジェクトを進めました。

 そのプロジェクトの核となったのが基幹業務システムの移行であり、名古屋市のポッカサッポロ本社内にてオンプレミスで構築、運用していたIBMの旧AS系サーバーを、クラウド環境へ移行する決断が下されました。

 プロジェクトのキックオフからわずか3ヶ月余りというタイトなスケジュールの中、検証項目の検討や社内外のシステムとの連携環境構築、さらには東京と名古屋という距離的なハードルもありましたが、トラブルもなく期限内に移行が完了。安定稼働しているだけでなく、処理速度の向上や運用面でのメリットも生じています。

 統合前にポッカサッポロで基幹業務システムの運用を担当していた鍵谷史子氏(現SGM)は、基幹システムの移行検討に関する背景や課題を振り返ります。

 「ポッカサッポロでは、IBMの旧AS系サーバーを名古屋市の本社内にオンプレミスで運用していましたが、IT部門がSGMへ統合されることをきかっけに基幹システムの移管が必要となりました。元々、基幹システムのハードウェアはリプレース検討時期も迫っていたこともあり、サーバー移管方法の検討の中で移管費用、移行作業時のハードウェア故障リスク、維持保守費用等を総合的に勘案し、基幹システムの形態を見直ししました」

 

クラウド採用に踏み切るまでに重ねた数々の検討

 基幹システムの検討は2014年にスタート。最終的にはクラウド環境への移行が選択されますが、最初からクラウドありきではなく、それまで運用していた物理サーバーをそのまま更新することや、新規に購入することも検討していたといいます。そして、導入や運用にかかるコストも含めて多方面から検討した結果、… 続きを読む

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