次世代ネットワーク技術「SDN」大解剖(第3回)

クラウドのメリットを最大化するSDN

2014.06.25 Wed連載バックナンバー

 企業のIT環境においてクラウドを活用することは、もはや当たり前と言っても過言ではありません。しかし従来のクラウド環境は、ネットワークの領域でいくつかの課題を抱えていました。新時代のネットワーク技術である「SDN(Software Defined Networking)」が、これらの課題を解決できると期待されており、急激に注目を集めています。ここではクラウドとSDNを組み合わせることで、どのようなメリットが得られるのかを解説していきます。

 

クラウドならではのメリットを実現した“仮想サーバーのソフトウェア制御”

 近年、システムの新規構築や再構築する際、クラウドサービスを利用することを前提に検討する「クラウドファースト」が当たり前になり、多くの企業が従来オンプレミスで運用していたシステムをクラウド環境へと移行しています。クラウドであれば、必要なときに即座に利用できるほか、料金は使った分だけ支払えばいいので、運用負荷の軽減にもつながります。これらの利点を考えると、多くの企業が積極的にクラウドを活用するようになったのは当然だと言えるでしょう。

 クラウドサービスには、物理サーバー上で複数の仮想サーバーを実行することができる「サーバー仮想化技術」が使われています。そして仮想サーバーは、オーケストレーターなどと呼ばれるソフトウェアによって制御されています。ユーザーがサービスポータル画面上で仮想サーバー作成の操作をすると、その指示をオーケストレーターが受け取り、物理サーバー上に仮想サーバーが自動的に構築されるという流れです。

 もし仮想サーバーの構築を人手で対応していれば、サービスを申し込んでもすぐには仮想サーバーが使えず、また、CPUメモリの増設作業などにおいてもリードタイムがかかることになるため、「必要なときに必要な分だけすぐに使える」というクラウドのメリットは失われるでしょう。つまり、クラウドにおいては、仮想サーバーを制御するオーケストレーターが大きな役割を担っていると言えるのです。

 一方、クラウド環境において、この仮想サーバーのようなソフトウェアによる自動制御が実現されていなかったのがネットワークの領域です。従来のネットワークは、… 続きを読む

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Bizコンパス編集部

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