事例で見る「クラウド+データセンター活用術」(第2回)

短期間でITシステムの統合を実現した秘訣

2014.01.31 Fri連載バックナンバー

 企業の統合やオフィスの移転など、ビジネスを進める過程において、ITシステムを新しい環境に移行しなければならない状況が、しばしば生まれています。特に各業界においてグローバル化や企業の再編が進んでいるいま、事業の統廃合に伴うITシステムの拡張や縮小、移転や統合は、いつ起きてもおかしくないものです。これらにより情報システム部門は、柔軟な業務への対応とスピードが求められ、非常に大きな業務課題となっています。

 今回は、わずか4カ月という短い期間で、クラウド移行とデータセンターの統合を含めたIT統合を成功させた、ユニキャリア株式会社を具体事例として、プロジェクト推進におけるポイントをご紹介します。

 

移行に与えられた期間はたった半年

 ユニキャリア株式会社は、工場内や物流拠点で荷物の運搬に使用されるフォークリフトを中心に、港湾で利用されるコンテナキャリア、トランスファークレーンなどを含む各種運搬機械の開発から生産、販売までグローバルに展開するメーカー。2011年11月に設立され、2012年8月にTCM株式会社と日産フォークリフト株式会社が100%子会社としてグループ傘下に入り、その後、翌2013年4月1日付でユニキャリアグループとして経営統合を行いました。連結売上高約1,600億円、従業員4,890名の規模でスタートし、「世界のトップ」を目指すべく、事業に取り組んでいます。


ユニキャリアが開発・生産・販売するフォークリフト

 

ユニキャリア株式会社 情報システム部
アシスタントマネージャー
桝添 候史(ますぞえ よしふみ)氏

 同社は2012年8月に本社機能を統合し、品川区南大井に新しい本社を開設。同年10月から、TCMと日産フォークリフトのIT基盤を統合するプロジェクトが動き始めました。統合プロジェクトでITインフラ統合のプロジェクトマネージャーを務めた情報システム部の桝添候史氏は、「統合の基本方針であり生産拠点を含めて実質的な事業統合を行う4月1日を、絶対的な目標」として取り組みました。与えられた約半年という時間はかなり厳しいものでしたが、2社のITシステムのインフラ基盤にはかなり差異がありましたので、基本的にTCM側の基盤をベースとしながら、極力コストを抑えた形で統合を進めるということなりました」と説明します。

 統合前は、TCM、日産フォークリフトでは、3つの拠点に分かれた外部のデータセンターにサーバーをコロケーションする形でシステムを構築していましたが、TCM側はそれ以上の拡張が不可能、日産フォークリフト側は日産グループのネットワークからの離脱が必要な状況ということもあり全面的なサーバー移設を考える必要がありました。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

田川 接也

田川 接也

フリーランス・ライター

企業の情報誌・Webサイト、自治体の広報誌などをメインに取材・原稿執筆を行う。これまでIT系の導入事例記事を多く手がけているが、ITの他、行政、教育、飲食など、幅広いフィールドにおいても活動している。

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter