2016年版・営業にダマされない!ITサービスの選び方(第1回)

新・営業にダマされない! 固定電話サービスの選び方

2016.03.24 Thu連載バックナンバー

 企業のIT担当者のところには、よくITサービスの売り込みがやってきます。そのとき、どのように判断すべきでしょうか? 営業マンの言葉をうのみにした導入は、あとで後悔することもあるのでは。

 最新のIT動向に合わせてリニューアルした「新・営業にダマされない! ITサービスの選び方」。第1回のテーマは固定電話サービスです。まずは、よくある失敗例を見てみましょう。

 

通話料無料が生んだ想定外のコスト

営業担当

<営業担当の売り込み>

 物理的に距離の離れた拠点同士の通話が多いようでしたら、いっそいまお使いのデータ用ネットワーク(イントラネット)を使って内線化してはいかがでしょうか。内線なら北海道と沖縄の通話であっても通話料はかかりませんし、音声の品質も問題ありません。各拠点でお使いの電話機やPBXもそのまま使えますので、この機会にいかがですか。


情報システム担当

<情報システム担当>

 「拠点間の通話が無料」という売り文句につられて全拠点のデータと音声を統合する内線化を決断。既存の設備が使えるというふれこみだったが、専用電話機の購入など予想外の費用がかかってしまった。また、拠点ごとに異なるPBXベンダーの調整も難航。どうにか稼働にこぎつけたものの、この投資は一体いつ回収できるのだろうか。

 拠点間の通話が無料になるのは確かに魅力的ですが、データ用ネットワーク(イントラネット)に音声を通す際には予想外の費用がかかる場合があるので注意が必要です。

 これはIP電話による外線通話で拠点間を結ぶ際も同様で、想定外のコストをきちんと可視化して検討する必要があります。

 また、移行時には各拠点の調整が難航することが少なくありませんので、たとえばプロジェクトを組んで対応してもらえるようなノウハウを持った事業者を選ぶのが正解です。

 

目先のコスト重視が事業拡大の妨げに

営業担当

<営業担当の売り込み>

 うちのIP電話サービスでしたら、携帯電話への発信についても社内外の通話がまとめてお安くなります。初期投資も最小限に抑えられますので、導入すれば時間をかけずに回収できるはずです。ただいまキャンペーン中ですので、ご契約いただければ、さらにお得な割引もご用意しています。


情報システム担当

<情報システム担当>

 社内外の通話料削減が最大のミッションだったため、各社のIP電話サービスのコストを比較検討して選択。狙った通りの効果も得られて満足していた。

 ところが、スマートフォンの内線化に制限があったり、BYODに対応できなかったりすることが判明。さらに事業拡大に伴い、国内だけでなく海外拠点における通話料削減も課題になってきた。

 内線や固定電話をIP電話に置き換える最大のメリットは「通話コストの削減」でしょう。しかし、そこにとらわれ過ぎると大きな落とし穴が待っています。なぜなら、企業における電話環境とは5年、10年単位で継続的に利用されるものだからです。新たな業務スタイルに対応するためのPBXクラウド化やユニファイドコミュニケーションサービスとの連携など、将来的に予測される変化をきちんと想定して、柔軟に対応できる“懐の深さ”を持ったサービスを選ぶことも重要なポイントです。

 

“高品質”という言葉を信じたばかりに

営業担当

<営業担当の売り込み>

 うちのIP電話サービスは高品質なVPNを通して提供されますので、品質に関しては問題ありません。いまお使いの固定電話から切り替えても、ほとんどの方が気付かれないはずです。実際にトライアルで通話の品質をお確かめいただけますので、一度使ってみて判断してみてはいかがでしょうか。


情報システム担当

<情報システム担当>

 トライアル期間を設け、通話品質に問題はなかったので全社の固定電話をIP電話サービスに切り替えた。ほぼ問題なく使えているのだが、しばしば回線の故障や定期的なメンテナンス工事などにより一時的に一部拠点で通話できないケースが発生。短時間で復旧するため大きな問題はないが、ある部署から業務に支障があるとの申告があり、そのままにしておくわけにはいかないのだが……。

 IP電話サービスの品質を事前にデモやトライアルで確認しておくことは、固定電話切り替え時のセオリーです。その点においては、担当者の判断は正解でした。しかし、いくら品質の高いVPNを使っても、回線の故障やメンテナンス工事で一時的に電話が使えなくなるリスクは想定しておくべきです。たとえばメイン回線故障時に迂回させるバックアップ回線を用意するなどの対策や、重要な業務での利用にあたってはギャランティ型のサービスを検討しておくことが重要になります。

▼それでは、固定電話サービスの基本をおさらいしておきましょう▼
「固定電話サービスとは?」

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

Bizコンパス編集部

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