2016年版・営業にダマされない!ITサービスの選び方(第2回)

新・営業にダマされない! VPNの選び方

2016.03.31 Thu連載バックナンバー

 企業のIT担当者のところには、よくITサービスの売り込みがやってきます。そのとき、どのように判断すべきでしょうか? 営業マンの言葉をうのみにした導入は、あとで後悔することもあるのでは。

 最新のIT動向に合わせてリニューアルした「新・営業にダマされない! ITサービスの選び方」。第2回のテーマはVPNです。まずは、よくある失敗例を見てみましょう。

 

「とにかく通信コストを下げたい」は禁物

営業担当

<営業担当の売り込み>

 インターネットVPNとIP-VPN、コスト削減を第一に考えるなら断然インターネットVPNを選ぶべきです。通信のスピードも速くなりますし、通信は全部暗号化されるのでセキュリティ的にも問題ありません。VPN装置は一度購入すれば、その後は自前で運用できるので、保守費用もかからず安心ですよ。


情報システム担当

<情報システム担当>

 確かに通信コストは削減できて、通信のスピードも上がった。ただし、通信が込み合う時間帯に遅延が発生し、相手先とつながらない、つながっても操作の反応が遅いという苦情が社内から出ることもある。また、暗号化されているとはいえ、インターネットからの情報漏えいなどのニュースを見るたびに不安になる。さらに自前で運用に取り組んではみたものの、システム担当者不在の拠点では復旧に多くの時間とコストがかかるようになってしまった。

 インターネットVPNを利用する場合、いくら回線の帯域を大きくしても自組織の通信とは関係なく、通信量が増える時間帯に遅延は起こります。また、暗号は極論すれば必ず解読される可能性があるので、インターネットには常にデータが途中で盗み出されるリスクがあると考えるべきです。

 安価な機器やソフトの購入のみで構築できるインターネットVPNは、ネットワークの変更、障害対応はすべて自己責任になります。コストのみにとらわれず、品質や信頼性、導入後の運用までを見据えてサービスを選択したほうがいいでしょう。

 

クラウド利用に向けたVPN選びの落とし穴

営業担当

<営業担当の売り込み>

 自社リソースをクラウドに移行されるなら、先に現在のネットワーク環境から見直すべきでしょう。クラウドは通信ありきですので安全性や品質が高く、十分な帯域が確保できる弊社のIP-VPNをおすすめします。もちろん導入予定のクラウドサービスがあれば、そちらに合わせた最適な設計も行いますのでご安心ください。


情報システム担当

<情報システム担当>

 先にネットワーク環境の整備という言葉を信じて、クラウド利用に向けてIP-VPNに刷新。後から導入したクラウドサービスとの相性もまずまずで、目論見通りに移行は完了した。しかしVPNとクラウドで事業者が異なるため、故障の切り分けが困難で復旧に時間がかかることも多々ある。また、最近では社内でのクラウド利用が活性化し、クラウドにつながる上流側の回線帯域が不足しつつある。もっとVPN導入時に考えておくべきだった。

 クラウドとネットワークは切っても切れない間柄。最初にネットワーク環境を見直したのは正解でした。信頼性の高いサービス同士を組み合わせれば、そうそう頻繁に故障対応に追われることもないでしょう。

 それでも心配でしたら、クラウドとVPNを一体提供できる事業者をパートナーに選ぶのもひとつの手です。

 最近では物理的な工事不要で回線の帯域を簡単に増やせる仮想化技術を採用したVPNも登場していますので、より柔軟なネットワーク運用を考えるのであれば、検討してみるのもいいかもしれません。

 

見落としがちなグローバル展開への対応

営業担当

<営業担当の売り込み>

 うちのVPNサービスでしたら、日本全国どこに拠点があっても変わらぬ品質でお使いいただけます。アフターサポート拠点も全国を網羅しておりますので、電話一本ですぐに駆けつけ対応しますのでご安心ください。いくつか海外にも拠点をお持ちのようですが、そちらとの情報連携面でも問題はありません。


情報システム担当

<情報システム担当>

 国内での事業展開が中心だったため、国内と海外拠点の連携についてはあまり考えてなかった。ところが経営陣が事業方針を転換し、海外事業に本腰を入れることに。新たな海外拠点を立ち上げるにあたりIT基盤を整備することになったが、これが遅々として進まず経営陣はカンカン。どうにか納期ぎりぎり間に合ったものの、現地の社員からは「遅延がひどい」「故障が直らない」といったクレームが多発。いやはや、困った。

 少子高齢化で内需が縮小している中、これからの日本企業に「グローバル化」は欠かせない視点です。たとえ現在の事業エリアが国内中心であっても、そうした事態をあらかじめ想定しておくべきでした。

 海外への拠点展開で重要になるのは国内との緊密な情報連携であり、速やかなIT基盤の整備が最優先事項です。グローバルエリアでも日本品質のサービスが提供できることも、パートナー選びでは重要になってきます。

▼それでは、VPNの基本をおさらいしておきましょう▼
「VPNとは?」

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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Bizコンパス編集部

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