広帯域&高信頼の本格データセンターが全国に拡大中

地方に急増!キャリア品質のDCがアツい理由

2017.06.09 Fri連載バックナンバー

 事業継続に向けたDRサイトの構築や、クラウドサービス需要の高まりを受けて、国内データセンター市場は堅調に伸びています。その中でも、注目すべきは都市圏集中から地方分散へとトレンドが変わりつつあることです。しかも、こうした地方に新設されたデータセンターは、都市圏の大規模センターにひけをとらないサービスを提供しているところも少なくありません。そこで今回は地方のデータセンターを利用するメリットや、最適な事業者選びのポイントなどを解説します。

 

データセンターは首都圏集中から地方分散へ

 昨年度末時点の国内データセンター延床面積は203万3,540平方m、これが2021年には220万319平方mに増え、年間平均成長率1.6%のペースで伸びていくと予測されています。データセンター事業者が設備の新設、増設を行う背景には、いくつかの理由が考えられますが、まずは東日本大震災を境に、企業の自社リソース管理の意識が変わったことが挙げられます。メインサイトと離れた場所に、DRサイトを新設する需要が高まっているのです。

 次に考えられるのは、クラウドサービスを利用するニーズが全国的に高まってきていることです。これを受けて従来のコロケーションサービスと併せてクラウドサービスを提供できる大規模データセンターの需要が急伸。大量の電力供給や空調能力に加え、大容量のネットワークインフラやIT機器を用意する必要があるため、新設、増設が加速しているのです。また、今後もAI、ディープラーニングといった高度な演算処理を必要とするクラウドサービスが増えていくことで、しばらく新設、増設ラッシュは続いていくでしょう。

国内事業者データセンター延床面積予測

 依然として国内のデータセンターの多くは首都圏、関西圏に集中しているのも事実です。しかし、東日本大震災で電力不足や稼働停止などの影響を受けたことから、データセンターを地方に分散させる流れが生まれ、総務省でも地方分散を促進する税制優遇を設けるなどの取り組みを進めています。また、地方創生を推進する多くの自治体が地元への企業誘致、雇用拡大に向けて工業団地と併せてデータセンターを新設する動きを見せており、徐々に首都圏、関西圏の大都市圏以外にもデータセンターが増えつつあります。

 最近では首都圏と同様に、規模や高い信頼性を持ったデータセンターも登場しており、利用者は目的や用途に応じて最適なデータセンターが選べるようになっています。

地域系データセンターの選定ポイント

 しかし、まだまだ地方に新設されるデータセンターは玉石混交の状態と言えます。コストにばかり目を向けてしまうと、誤った選択をしてしまうことになるかもしれません。選定において、まず明らかにしておきたいのは「利用目的」です。DRサイトであれば事業継続に資する信頼性、クラウドサービス利用であれば広帯域への対応など、目的に応じた見極めが重要になってきます。

 その上で考えたいのが「立地」です。自然災害のリスクはもちろん、データセンターの訪問頻度が高い場合は、データセンターまでの移動時間を考慮する必要が出てきます。そして免震構造、自家発電などの「設備」、侵入対策など「セキュリティ」、十分な帯域が確保できるかの「回線」、サーバー増設時のラックスペースなど「規模」も踏まえて検討すべきでしょう。

 現在、災害対策、地域活性化に向けて主要キャリア、ベンダーなども全国にデータセンターを分散させる取り組みを進めています。その一つとして、押さえておきたいのがNTTコミュニケーションズの提供する「提携データセンター」です。これはNTTコミュニケーションズの通信ビルと同等の伝送設備(ノード装置)を備えたデータセンターで、通常シングル構成となるNTTコミュニケーションズのビルまでのアクセス区間が異経路のデュアル構成となり、高信頼なアクセス回線を利用できるようになっています。

NTT Com 提携データセンターネットワーク構成比較

 実は、このアクセス区間がデュアル構成になっていることは、地方でのデータセンターを選定する際の重要なポイントの1つなのです。なぜならデータセンターの故障の多くは、このアクセス回線区間で起こるためです。たとえば道路工事などで誤って回線が切れてしまうとシングル構成では通信が切断されますが、デュアル構成であれば別経路で通信が継続できます。これにより故障率に大きな差が出ることは明らかです。

 ちなみに、現在、提携データセンターは全国に76拠点あり、今後も増えていく予定だと言います。このNTT Com提携データセンターを利用することで、どのようなメリットが生まれるのかを次章で解説します。

NTT Com 提携データセンター

ギガクラスの回線に対応! ユーザーのメリット

 NTT Com提携データセンターを利用する最大のメリットは、アクセス区間のデュアル構成により高い信頼性が確保できることです。データセンターに収容したサーバーを利用するにはネットワーク接続が必須になるため、アクセス区間が異経路で二重化されていることは事業継続を支える重要なポイントになります。

 またデュアル構成のアクセス区間はあらかじめ大容量の回線が確保されているため、一般的なデータセンターであれば1回線ごとに必要だった光ファイバーの調達が不要になります。この調達に手間と時間がかかり、納期が遅れてしまうことも少なくありません。ギガクラスなどの大容量になるほど調達は困難になると考えたほうがいいでしょう。NTT Com提携データセンターには、ゆとりある回線容量が確保されているため、新たに広帯域ネットワークを利用する際には、短納期で対応できる点も魅力です。概ね3、4カ月かかる納期が約2カ月と、半分程度まで短縮できると言います。

 設備内容、規模などに多少の違いはあるものの、基本的にNTT Com 提携データセンターはNTTコミュニケーションズが提供するデータセンターと同等のネットワークサービスレベルを実現しています。

NTT Com 提携データセンターでのサービス利用イメージ

 つまり、NTTコミュニケーションズの提供する豊富なネットワーク、クラウド、IPバックボーンなどを利用したIT基盤が構築できることも、利用者にとって大きなメリットになり得るでしょう。これまで首都圏、関西圏といった限られたエリアでしか利用できなかったNTTコミュニケーションズのデータセンターと同等の品質レベルで、全国で利用できるようになることがNTT Com 提携データセンターの意義であり、最大の魅力と言えるのではないでしょうか。

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「伝送設備の負担ゼロ?」データセンター事業者のメリット

 さて、ここで視点を変えて、全国にNTT Com提携データセンターが拡大している理由をデータセンター事業者の立場から考えてみましょう。まず、伝送設備の設置に関する事業者負担が少ないことが挙げられます。伝送設備やデュアル構成のアクセス区間の設置にかかる費用は、NTTコミュニケーションズが負担するため、事業者は伝送設備を収容するラック費用や電気代のみの負担で始められるというのは大きな魅力でしょう。一般的にデータセンターのアクセス区間を二重化する場合、別キャリアのバックアップ回線を用意する必要があります。しかし、標準で二重化された大容量回線を導入しておけば、かかる費用や時間が抑えられるばかりか、対応窓口が1つのため運用・管理の稼働も最小化できるのです。

 これによりデータセンターの信頼性が上がり、短納期で回線開通ができるようになれば、データセンターを利用する顧客へのサービスメリットが拡大します。しかも、NTTコミュニケーションズのデータセンターと同等に、多彩なネットワークサービスの提供によりキャリアグレードの通信品質も訴求できるわけですから、データセンター事業者にとってのメリットも大きいでしょう。

 クラウド、ネットワークといったITを活用すればかつてのように事業所を都市圏に置く必要はありません。地方からでも、グローバルマーケットを狙ったビジネス展開も可能です。いまや都市圏のみならず、全国にギガクラスの回線のニーズは広がっており、こうした要望に応えるデータセンターを全国に拡大していくことで、地域活性化に大きく貢献することは通信キャリアの新たな役割とも言えるでしょう。

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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Bizコンパス編集部

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