集客しても売上が伸びないECサイトの課題を解決

売上を着実に伸ばすための「サイト内検索」活用術

2017.07.07 Fri連載バックナンバー

 いまやインターネットで何でも購入できる時代です。商機を見出した企業が続々とEC事業へ参入し、国内EC市場は競合ひしめく群雄割拠の様相を呈しています。商品の売上を伸ばす有効な手立ては、「集客」にあることは間違いありません。そこに注力する企業も多いでしょう。しかし、多くの企業が見落としがちな課題は集客後の「サイト内検索」にあります。せっかく呼び込んだ顧客が、目的の商品を購入せずに離脱してしまう。そこにはどんな理由があるのでしょうか。

 

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集客だけに力を入れてもECサイトの売上は伸びない

 日本国内におけるB2C向けEC市場は2016年度で約15.1兆円。前年度比約10%増の勢いで伸びています。今後も同じようなペースでの成長が見込まれ、2021年には25.6兆円になるという市場予測もあるほどです。  こうした成長の背景にはインターネットおよびスマートデバイスの普及に加え、ECサイトの出店数が爆発的に増えていることが挙げられます。短期間かつ低コストでECサイトが立ち上げられるパッケージサービスが数多くあり、リアルな実店舗に比べてローリスクで参入できる点が市場活性化の一因になっているのは言うまでもありません。

日本のBtoC-EC市場規模の推移

 とはいえ、単にECサイトを立ち上げるだけでは商品は売れません。そこで多くの企業は顧客を呼び込むためにデジタルマーケティングなどの手法を用いた「集客」に力を入れます。しかし、「集客後」の課題に気づいていない企業は少なくありません。その課題とは、自社ECサイトの「サイト内検索」の精度です。NTTレゾナントが実施した「EC利用者アンケート」によると、ECサイトを訪れた利用者の8割がサイト内検索を利用し、「商品が見つからない経験」が56%、欲しい商品が見つからない場合ほとんどが離脱してしまうという結果が出ています。

ECにおけるサイト内検索の重要性について

 さまざまな集客施策で顧客を自社サイトに呼び込んでも、その多くが欲しい商品を探すことができず離脱しているのです。皆さんもECサイトで買い物をした際に「欲しい商品の検索結果がゼロだった」「無関係な商品まで表示された」といった理由で購入を諦めた経験があるのではないでしょうか。つまりサイト内検索の精度を上げることが、売上を拡大するポイントの1つと言えるのです。

「サイト内検索」に課題を持つ企業が“一歩”を踏み出せない理由

 ECサイトに参入して、さまざまな集客施策を打った経験があれば、サイト内検索が課題となっていることを感じている方もいるのでは。しかし、約8割のEC事業者がサイト内検索に課題を感じながら、実際に対策を講じたのはわずか14%という調査結果が出ています。そこにはいくつかの理由が考えられます。

EC事業者のサイト内検索の対応状況

 まず「検索」に対するスキルやノウハウを持った専任の技術者が社内にいない、もしくはそこに人員を割く余裕がないという理由です。商品数が多くなければ社内での対応は難しくありませんが、数万、数十万点となってくると話は変わってきます。ログを解析して手動で上位の検索ワードのみ対策すればいいと思われるかもしれませんが、一般的な検索ワードはロングテール構成になっており、検索回数が少ない検索ワードが売上の多くを占めます。社内の手動対応で納得いく検索の精度を実現することは、まず不可能と考えた方がいいでしょう。

検索ワードはロングテール構成になることが多い

 もう1つの理由として考えられるのが「検索精度の改善が売上増に与える影響を定量化しにくい」ということです。社内的な承認が得られやすく、費用対効果での成果報告もしやすいことから、デジタルマーケティングなどの施策の優先順位が高くなることは仕方ありません。しかしながら、検索精度の改善による影響を定量化することは可能なのです。たとえば、とあるECサイトの流入経路別の購入率の差を定量化したデータが以下にあります。流入経路別の購入率はサイト内検索から流入した利用者が圧倒的に高く、他の利用者に比べて約10倍の購入意欲を持っており、絶対に逃してはいけない「ロイヤルユーザー」と言えるのです。

流入経路別の商品購入率差異

 つまり、サイト内検索の対策を自社で行うことは困難だからといって、手つかずのままでは多大な遺失利益を生んでしまうことが言えるでしょう。そのような課題を解決すべく、サイト内検索の精度を向上させるサービスを利用する企業が増えています。

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最適な「サイト内検索サービス」選びのポイント

 現在、国内EC市場の拡大に比例して「サイト内検索サービス」の市場も伸びつつあります。ここで大きなトピックスなったのは、グーグルが提供する「Google Site Search」が2018年3月でサービスの提供終了を発表したことです。このサイト内検索サービスを利用している企業の多くが、新たなサービスへの乗り換えを検討するでしょう。こうした乗り換え需要に加えて、新規の利用者が広がることで、今後、市場はますます活性化していくと考えられます。

 サイト検索サービスをいくつか紹介すると、ナビプラス「NaviPlusサーチ」、ゼロスタート「ZERO ZONE SEARCH」、SLI Systems「ラーニングサーチ」、神戸デジタル・ラボ「sui-sei」などは、いずれも実績のあるサービスです。また、後発組として2016年よりサービス提供を開始した NTTレゾナント「goo Search Solution」も急成長を遂げています。

 最適なサービスを選ぶ際に注意したい点はECサイトが扱う商品数や検索数です。小規模であればパッケージ型のサービスが手軽で使いやすいでしょうが、中規模、大規模になるほどカスタマイズに対応できるサービスを選ぶべきでしょう。まずは、当たりをつけたベンダーに自社のサイト内検索を分析してもらい、実態を定量化することがスタートになります。

 今回は急成長を遂げているNTTレゾナントの「goo Search Solution」にフォーカスします。このサービスの最大の強みは、1997年より20年にわたり蓄積してきたポータルサービス「goo」の検索技術、分析ノウハウが生かされているところです。

 1つ目の特長は、検索ゼロを大幅に削減する「表記ゆれ辞書」が利用できることです。これはgooポータルに集まる膨大な検索ログをベースに、事業者の検索ログを加え表記ゆれ辞書を自動生成するというもの。この表記ゆれ辞書を利用することで、たとえば「iPhone」の場合、「アイフォン」「アイホン」でもヒット、さらに「Iphoね」「IPhono」といったよくある打ち間違いやミススペルにも柔軟に対応してヒットするようになります。

表記ゆれ対応

 2つ目の特長は顧客の行動履歴を踏まえて、検索結果の表示順を最適化できることです。たとえば標準の仕様であればクリック数や購入率の高い「売れ筋商品」が上位に表示できるようになります。もちろん事業者の要望に応じて新着順、価格順、在庫の多い順などと組み合わせた多重ソートも可能です。

ユーザ行動に基づく検索結果最適化

 しかも手作業の煩雑な運用が不要な「自動学習型」です。このため膨大な商品数や検索ワード数であっても解析し、効果的かつ効率的な検索のブラッシュアップが実現できます。常にサイト内検索を最適化し、購買意欲の高いロイヤルユーザーを確実にキャッチできるのです。

自己学習型検索エンジン

「サイト内検索」の最適化で得られる大きな効果とは

 goo Search Solutionは、サービス提供開始から1年足らずですが、すでに導入して成果を上げている企業が増えています。最後にサービス導入による成功事例を紹介します。

 PCから家電まで幅広い商品を扱うオンラインストア「NTT-X Store」では検索ワードの揺らぎ対応、検索結果の表示順を改善することが課題でした。そこで検索エンジンを一新するにあたり、新旧エンジンの並行運用による効果測定を行いました。すると、スタート1週間後から徐々に注文件数に差が出始め、2週間後には注文件数で約15%の差が現れました。

「NTT-X Store」の効果測定結果

 同ストアでは、導入前に1カ分の検索ログに基づいたログ分析をgoo Search Solutionに依頼。売上に対する検索の貢献度を定量化したところ、検索経由の売上が3割に達していることが判明し、導入の決め手になったと言います。また、それまで同ストアでは手作業で上位の検索ワードの揺れに対応していましたが、ロングテール構成では十分な成果が得られないこともわかり、プロへのアウトソーシングを決断したと言います。

 そのほかにも、ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスナノ・ユニバースなどのサイトでもgoo Search Solutionは導入されています。

 サイト内検索の導入を検討する上で、「いまのECサイトの検索に問題があるのか」「検索精度を改善することで本当に売上がアップするのか」という懸念があるのなら、そのような「ログ分析で影響、効果を定量化できる」ベンダーに相談してみてはいかがでしょう。まずは、検索からの流入が売上に結びつく割合を把握してみることから始めてもいいかもしれません。そこにはきっと売上アップのヒントが隠れているはずです。 ※掲載されている内容は公開日時点のものです。 ※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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