2017.09.14 Thu

ドローンの撮影画像から3Dデータを自動生成

国際航業株式会社 専務取締役 事業開発本部長 渡邉 和伸 氏

 地理空間情報技術をベースに事業展開する国際航業は、ドローンで計測した3次元(3D)データをクラウド上で解析する新事業に参入。その狙いを事業開発本部の渡邉氏に伺った

 

ドローンの撮影画像から3Dデータを自動生成するクラウドサービス

―― 新事業のドローンを使った3次元空間解析とは、どのようなサービスですか

 「3次元空間解析クラウドサービス(KKC-3D)」は、ドローン等で撮影した画像を、クラウドへアップロードしていただくだけで自動的に3Dデータを生成し、提供するサービスです。サービスメニューは、100%自動でデータを生成する「ベーシック」、測量や建設機械の情報化施工に対応するデータを生成する「アドバンスド」と「エキスパート」という3つのプランを用意しています。

―― 新事業を立ち上げた背景を教えてください

 このサービスは、国土交通省が推進する、建設・土木工事の全工程で3Dデータを活用する「i-Construction」への対応を前提に開発しました。情報化施工を行うには、高精度な3Dデータが必要になります。航空測量事業者として培ってきた我々の技術を活かせる分野だと考え、新規参入を決めました。

 新事業を立ち上げた背景は、当社に事業開発本部ができた理由から説明した方が良いかもしれません。当社は、もともと航空測量で長い歴史を持つ会社で、地理空間情報技術を活用し、自治体の行政支援や社会インフラ整備、防災・減災分野の事業を行ってまいりました。こうした既存事業は、技術者や営業要員を増やし続けなければ、事業を持続的に成長させることができません。しかし、少子高齢化などからも、持続的な人材の確保は困難と言わざるを得ない状況です。そうした背景を鑑み、新事業モデルを創出し、新たな収益基盤を確立すべく、2017年4月に人員増強をして事業開発本部を立ち上げたのです。

 事業開発本部では、従来の受託型ではなく、パッケージ化した商品を販売するビジネスモデルを目指しています。売り方も単体商品の販売ではなく、クラウドによるサブスクリプション型のビジネスモデルを念頭に置いています。主な事業テーマは、先ほどお話した3Dセンシング、いわゆる物を3次元化する技術を提供する事業と、屋内の位置情報を活用した事業、そして、電力の使用量をシミュレーションして最適な電気料金プランを導き出す事業の3つです。

 今回ご紹介するKKC-3Dは、「i-Construction」に欠かせない起工測量や出来形計測および出来形管理を、我々が受託するためではなく、地場の測量会社さんが請け負うために必要なツールやノウハウを提供するサービスです。将来的には公共測量(公共地図作成)分野へもドローンを使ったノウハウを提供する予定です。

 

あらゆる分野で3Dデータが求められる時代が来る

―― 「ベーシック」プランは安価ですが、市場シェアを獲得するための戦略的な価格設定だと考えていいですか… 続きを読む

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渡邉 和伸(わたなべ かずのぶ)
1966年、岐阜県出身。日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)を経て2007年国際航業入社。以降、国際航業取締役、国際航業ホールディングス取締役企画本部長を経て、2012年2月に取締役経営企画本部長に就任。2013年4月より取締役経営企画部、コーポレート・コミュニケーション部、財務開発部管掌(現任)、2014年4月より同財務部管掌(現任)、2016年9月国際航業取締役に就任し、10月より代表取締役事業開発本部長、2017年4月から専務取締役事業開発本部長(現任)
◎情報収集の手段
ビジネススクール時代の人脈との交流
◎スキルアップのために心掛けていること
絞る・拡散しない・深める・アイドルタイムをなくすことを心がける。

国際航業株式会社について
■ 事業内容空間情報事業(空間情報技術サービス、建設コンサルタントサービス)、RE(Renewable Energy)関連事業、防災関連事業、環境保全事業、社会インフラ事業、マーケティングおよび位置情報サービス、その他
■ 設立年月1947年9月12日
■ 本社所在地東京都千代田区六番町2番地
■ 資本金167億29百万円
■ 従業員数1,880名(2017年3月末)
■ ホームページ

http://www.kkc.co.jp/

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