2016.10.18 Tue

理想ドリブンで中小企業のセンターピンを倒しまくる

freee株式会社 代表取締役 佐々木 大輔 氏

 銀行口座やクレジットカード、レジ、ECサイトの明細を自動で取得して仕訳登録することで経理業務を効率化し、人的ミスの発生も防ぐクラウド型会計サービス「freee」。リリースからわずか2年半で導入企業数60万社を超える大ヒットを記録した「freee」は、どのように開発されたのか。開発者であり代表取締役の佐々木大輔に話を伺った。

 

すべての業務プロセスを疑ってかかれ

 学生時代、データサイエンスを学んでいた佐々木は、勉強の成果を活かすためインターネットリサーチ企業のインターンシップに応募した。時代の先端を行くネットベンチャーでどんな体験ができるのだろうとワクワクしながら出社すると、想像とは正反対の世界が待っていた。そこは、メールで寄せられたアンケートをみんな黙々とExcelに打ち込む労働集約的な職場だった。

「データの取り込みなんて当然自動化されていると思っていたので驚きました。しかも、みんな当たり前だと思っているから、『おまえExcelの関数知らないの?』みたいなことをいいながら競って入力している。ここは思い描いていた世界じゃないし、やりたくもないので、すぐ辞めますと言ったのですが、社長から『そこまで言うなら君が新しいやり方を考えなさい』と言われ、それもそうだなと思い、勉強して自動化プログラムを開発しました」

 非効率なプロセスは、あらゆる職場にあるが、誰もが疑問を持たず業務を遂行している。まず、すべてのプロセスを疑ってかかる、それが業務改善の第一歩であることを、このとき佐々木は学んだ。

 卒業後、博報堂に入社し、マーケティングプランナーとしてマーケティング戦略の立案に従事。その後、CLSA キャピタルパートナーズでの投資アナリストを経て、ALBERTの執行役員に就任。企業財務や資金調達を管理すると同時に、主力商品となるレコメンデーションエンジン、「おまかせ!ログレコメンダー」の開発を手がけた。

 2008年、Googleに入社。国内中小企業向けのマーケティングを担当。「僕のミッションは中小企業のテクノロジー活用を促進することでしたが、これがすごくおもしろかったんです。何がおもしろかったのかというと、世間では大会社が経済の中心みたいに言われているのに、Googleは小さい会社が世の中をつくる、そうあるべきという考え方を持っていて、そこが僕の考え方とすごくフィットしたんです」

 Googleで充実した日々を過ごした佐々木だが、5年後には退職を決意する。

「僕が入社してからの数年で、Googleは日本だけじゃなくアジアでもプレゼンスが高まり“結婚相手にしたい企業ナンバーワン”みたいになっていました。そのとき、別に結婚したいから仕事してるわけじゃないし、自分は何のために仕事してるんだっけと、もう一度見つめ直したんですね。そこで思ったのが、自分がやりたいのは… 続きを読む

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佐々木 大輔(ササキ ダイスケ)
一橋大学商学部卒。データサイエンス専攻。一橋大学派遣留学生として、ストックホルム経済大学(スウェーデン)に在籍。大学在学時よりインターネットリサーチ会社のインタースコープ(経営統合を経て、現在はマクロミル)にてインターン/契約社員としてリサーチ集計システムや新しいマーケティングリサーチ手法を開発。卒業後は博報堂、未公開株式投資ファーム CLSA キャピタルパートナーズ、ALBERTを経て、2008年に Google に参画。日本およびアジア・パシフィック地域における中小企業向けのマーケティングの統括を担当。2012年、freeeを創業

freee株式会社について
■ 事業内容スモールビジネスに携わるすべての人が、創造的な活動にフォーカスできるビジネスプラットフォームの提供
■ 設立年月2012年7月
■ 本社所在地東京都品川区西五反田2-8-1 五反田ファーストビル 9F
■ 資本金62億5619万円(資本準備金等含む)
■ ホームページ

https://www.freee.co.jp/

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