2016.02.09 Tue

学研グループのトップが描く“縮小市場”の成長戦略

株式会社学研ホールディングス 代表取締役社長 宮原 博昭 氏

インドネシアのeラーニングも支援する“学研らしさ”とは

 教育を中心にしながら幅広いジャンルの出版物を発行するとともに、教室・塾をはじめとした教育ソリューション事業、さらには高齢者福祉施設の運営や子育て支援事業なども展開する学研グループ。「コンテンツ・サービス創造企業」を掲げる同グループでは、海外での事業展開にも注力。アジアを中心に海外拠点を設け、出版の版権ビジネスをはじめ、独自のノウハウを持つ「算数教室」、「サイエンススクール」などの事業展開を行っている。

 この1月には、学研グループの医学・看護専門出版社である学研メディカル秀潤社が、インドネシアの医師・歯科医師を対象としたeラーニング事業をスタートしている。インドネシアでは、医師や歯科医師などの医療人材は、5年に1度免許更新を行うために都市部で開催されるセミナーに参加しなければならない。しかし、広い国土を持つ同国の地方の医師や歯科医師にとって、多額の交通費や時間が大きな負担となっているうえ、セミナーへの参加期間中の医師の不在が地域医療へ大きな影響を与えているという。

 グループを統括する学研ホールディングスの代表取締役社長、宮原博昭は、同事業の抱負を次のように語る。

「インドネシアにおける医療の課題を知り、我々が日本の看護師を対象に行っているインターネット教育支援サービスを活用できないかというアイデアが現場から出てきました。そこで、地元医師会や大学等の協力のもと、eラーニング事業を展開することになりました。今後はインドネシア国内での事業拡大を図るとともに、インドネシアの医療の向上・底上げに貢献していきたいと考えています。いかにも“学研らしい”事業なので、大いに期待しています」

 “学研らしさ”とは、営利のみに固執することなく、社会に貢献する事業を手がけるという学研グループの理念である。そして宮原自身もまた、そんな理念をこれまで実践し続けてきた人物だ。

 

民間へと進むきっかけとなった経営学の授業

 1959年に広島県呉市で生まれた宮原は、医師である父親の仕事の関係から、島根、兵庫、東京など転居を繰り返す。いずれも自衛隊と縁の深い都市で育ってきたこともあり、小学校高学年の頃には戦闘機乗りを目指すようになった。高校卒業後は防衛大学校に入学。任官して日本の国土を守るべく、毎日欠かさず何キロも走り、消灯後もトイレの明かりで勉強するほどだった。

 そんな宮原が、民間で働くことを考えるようになったきっかけは、… 続きを読む

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宮原 博昭(ミヤハラ ヒロアキ)
1959年、広島県生まれ。1982年3月防衛大学校を卒業後、貿易会社での勤務を経て、1986年9月(株)学習研究社に入社。同社にて学研教室事業部長、執行役員、取締役などを歴任し、2009年10月、(株)学研ホールディングス取締役に就任。(株)学研塾ホールディングス、(株)学研エデュケーショナル、(株)学研教育出版の代表取締役社長兼任を経て、2010年12月より(株)学研ホールディングスの代表取締役社長に就任、現在に至る

株式会社学研ホールディングスについて
■ 事業内容すべての人が心ゆかたに生きることを願い、1946 年の創業以来70年に渡って日本の教育を支え続け、現在、「出版」「園・学校」「教室・塾」「高齢者福祉・子育て支援」の4つの事業領域を中心に、お客さまが主役のモノづくり、コトづくりを推進している
■ 設立年月1947年3月31日
■ 本社所在地東京都品川区西五反田二丁目11番8号
■ 資本金183億5,702万3,638円(2014年9月30日現在)
■ 従業員数3,476名(2015年9月30日現在)
■ 業種東証一部/情報・通信業
■ ホームページ

http://ghd.gakken.co.jp/

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