2015.08.11 Tue

小学校休学の社長はなぜ“緩まないネジ”を作れたのか

株式会社 NejiLaw 代表取締役社長 道脇 裕 氏

  “緩まないネジ”を発明し、2000年以上の歴史を持つネジの世界に革命を起こしたベンチャー企業が注目を集めている。東京都江東区にある、総勢20名程のベンチャー企業「株式会社 NejiLaw(ネジロウ)」である。

 同社が開発した“緩まないネジ”こと「L/Rネジ」は、米航空宇宙規格(NAS)に準拠した試験をあっさりクリアしただけでなく、逆に試験装置の方を壊してしまうほどで、その頑強さを世界中に知らしめた。

 代表取締役社長を務めるのは道脇裕。彼は強烈な個性でNejiLawを率いている。経済産業省や東京都からも開発資金を受け取るほどの、非凡な才能を持つ道脇だが、実はほとんど正規の教育を受けていない。経歴は「小学校休学」という風変わりなものである。道脇は、子供の頃からほとんどの学問を独学でこなし、自らの好奇心と知的探究心の赴くまま、発明や研究を行ってきた。

 

理系研究者の一族に生まれ、幼少の頃より実験と発明に没頭

 祖父は前橋工科大学長・群馬大名誉教授を務めた数学者、父親は大手化学系企業の研究所長・役員、母親は結晶学を専門とする物理学者である。両親は共に忙しく、道脇が朝起きると既に出勤して家におらず、夜は寝た後に帰って来る、そんな環境だった。

「幼い頃から寝るのが遅く、夜の12時過ぎくらいまでは起きていました。窓際に立って母親の帰りを待っていたのです。結局、待ちきれず眠ってしまうのですけどね。母親は研究室にこもり切りで実験をしていたので、作業中に事故に遭ったりしていないか、子供心に心配していたのです」

 母親は休日も研究室に向かうので、ほとんどすれ違いの生活。道脇は小学校に上がる前から母の研究室に通うようになる。時間があると、家にある科学や物理の本の挿絵や図解を眺め、さまざまな現象や仕組み、実験をしている様子を想像していた。母の研究室には、ほしいものが何でも揃っている。そこに行けばワクワクする体験ができる。言うまでもなく、恰好の“遊び場”になった。

「実験道具はいくらでもあるし、電子工作みたいなことをして、回路設計をやったりデジタル時計みたいなものを作りました。母親の影響もあって、アルカリ性と酸性の水を発生させて分離する特殊な電気分解の装置を作成したり、塩酸や硫酸など薬品を使った実験もやっていました。感電したり、スパークして噴煙が発生したり、死んでもおかしくないようなことは日常茶飯事でしたが、とにかく好奇心が旺盛だったので、思いついたらやらなきゃ気がすまなかったんです」

 小学校に上がっても、道脇の知的探究心は止まらない。ある日、急に… 続きを読む

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道脇 裕(ミチワキ ヒロシ)
1977年群馬県にて死んだように生まれる。1983年、水中呼吸装置を発明。2002年、素数分布構造を解明。2003年、離散と連続を連結する解析的剰余式を証明・導出。2014年実数と複素数におけるゼロ除算の証明と定式化。発明考案の数は数万点に及ぶ。2009年に(株)NejiLawを創設し、代表取締役社長に就任。2015年、同社の研究所を開所し、現在に至る。

株式会社 NejiLawについて
■ 事業内容高機能・高性能型産業用締結部材および締結部材性能評価試験機・試験室の開発・製造・販売・試験受託・ライセンシング
■ 設立年月2009年7月
■ 本社所在地東京都江東区青海2-4-10 地方独立行政法人 東京都立産業技術センター 製品開発支援ラボ 303
■ 資本金2億円
■ ホームページ

http://www.nejilaw.com/index.html

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