2015.02.17 Tue

現場目線で消費者に感動を提供する元鉄道員

株式会社ルミネ 代表取締役社長 新井 良亮 氏

 首都圏のターミナル駅を中心に15店舗の駅立地型ショッピングセンターを展開する、JR東日本グループのルミネ。20~30代の女性を中心ターゲットに据える同社は、近年ではネット通販「アイルミネ」にも注力しており、顧客層を全国へと広げようとしている。

 そんなルミネを率いる社長の新井は、元鉄道員である。しかも、旧・日本国有鉄道(国鉄)に勤務しながら大学を卒業し、JR東日本の幹部へと上り詰めるという異色の経歴を持つ。

 

国鉄民営化の荒波に揉まれ“嫌われ役”に

 栃木県出身の新井は1966年に高校を卒業し国鉄に就職。群馬県桐生市と栃木県日光市を結ぶ当時の足尾線(現・わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線)の駅に配属されると、改札から小荷物の運搬、貨車の入れ替え、そして便所掃除まで、駅務全般をこなした。

 ターミナル駅である桐生駅に勤務していた頃は、蒸気機関車の車輌を磨き、石炭をテンダー(炭水車)にかき揚げ、そして仮眠する乗務員を起こす「起こし番」、乗務員休養室の清掃や洗濯、食事の買い出しなどにも携わった。やがて研修所で電車運転士と機関士の資格を取得。八王子機関区で電気機関士助手を2年半務めた後、総武線・中央線の電車運転士として高尾・東京と千葉までの運行を担当した。

 そしてこの頃、新井は運転士として勤務しながら、中央大学の夜間部へと通い始めたのだった。

「国鉄を辞めて公務員になろうと考えていました。当時はストが頻発していて職場は大荒れでしたので、これでは『日本のために働きたい』と田舎から上京してきた意味がないなと。それなら新たな旅立ちをしようと一念発起しました。

 ですが、大学を卒業したら28歳を過ぎていたので、受験資格がなく公務員は無理。そこで仕方なく、国鉄の大卒者を対象とした採用試験をダメもとで受験してみたところ、意外にも合格してしまったんです。ほとんど記念受験のようなものだったのですが」

 試験合格後の1975年、大卒者の研修を行う関東鉄道学園に入学し“幹部候補生”としての教育を受ける。渋谷駅や新宿駅での勤務を経て、人事部門へと配属されたが、そこで新井は、国鉄の分割・民営化という昭和史に残る出来事の渦中へと巻き込まれることになる。… 続きを読む

全文(続き)を読む

続きを読むにはログインが必要です。

まだ会員でない方は、会員登録(無料)いただくと、続きが読めます。

新井 良亮(アライ ヨシアキ)
高校卒業後、日本国有鉄道に入社。電車運転士や新宿駅、渋谷駅で勤務した後、国鉄とJRの人事関係業務に約20年携わる。1987年、国鉄分割民営化によりJR東日本に入社。東京地域本社の事業部長を皮切りにエキナカなどの生活サービス事業を担当。2009年代表取締役副社長・事業創造本部長に就任。2011年(株)ルミネ 代表取締役社長を兼務。2012年JR東日本副社長を退任。

株式会社ルミネについて
■ 事業内容ショッピングセンターの管理及び運営、不動産の賃貸業 、インターネット等による通信販売業他
■ 設立年月1966年5月21日
■ 本社所在地東京都渋谷区代々木2-2-2 JR東日本本社ビル10F
■ 資本金23億7,520万円
■ 従業員数546名(2014年4月1日現在・他社からの出向者等を含む)
■ 業種不動産賃貸業
■ ホームページ

http://www.lumine.ne.jp

このページの先頭へ
Bizコンパス公式Facebook Bizコンパス公式Twitter