2014.11.11 Tue

米国老舗アパレルを「ブランド力」で次のステージへ

株式会社ブルックス ブラザーズ ジャパン 代表取締役社長 小布施 森一 氏

 1818年に米国で創業したアパレルブランド「ブルックス ブラザーズ」。シャツやスーツ、コートといったトラディショナルなアイテムを得意とし、「ポロカラーシャツ(ボダンダウンシャツ)」を世に送り出したメーカーでもある。リンカーンをはじめとする米国歴代大統領やハリウッドスターからも愛され、オバマ現大統領もその愛用者の1人だ。

 日本に上陸したのは1979年。同社初の海外進出であり、あわせて日本法人も設立された。現在は全国74拠点で82店舗(2014年10月1日現在)を展開する。

 2012年12月より、そんな同社の舵取りを任されたのが小布施森一だ。小布施は「ヨウジヤマモト」や「ニコル」など国内屈指のDCブランドを皮切りに、「グッチ」、「ルイ・ヴィトン」、「トッズ」といった欧州ラグジュアリーブランドで要職を歴任。

 そんな小布施は、学生のころからファッションも含めたアメリカンカルチャーに夢中だったそうで、ブルックス ブラザーズに関しても、「日本に上陸したときから35年来憧れのブランド」と言い切る。

「中学生のころ、テレビで放映されていたアメリカのホームドラマに興味を持ったことがきっかけです。ファッショナブルな服装の登場人物に、大きな庭。当時の日本といったらちゃぶ台に正座が基本でしたから、そりゃあ衝撃でしたよ(笑)」

 こうしてアメリカ文化とファッションに興味を持った小布施青年は、そのライフスタイルを体験したいと渡米、メリーランド州立大学に進む。そして、アメリカでの生活を満喫していった。

「このアメリカでの留学経験は、私にとって大きなものでした。何かを学んだというよりも、多様な人種に広大なアメリカというまさに異国大国での経験と、自らの意思で渡米し『やりきった』という思いが、今も続くエネルギーの根幹であると同時に、私の自信になっています」

 小布施がファッション業界に入ったきっかけも、この留学中にあった。就職について考えていた大学3年生のころ、英字新聞に山本耀司が設立したファッションブランド「ワイズ」の求人が載っており、小布施は大学卒業後の就職先としてそこを選んだのだ。

 その後は前述のようなファッションブランドで経験を積んでいく。そしてイタリアのファッションブランド「トッズ」の社長を務めていたころ、ブルックス ブラザーズから声がかかる。中学生のころから憧れていたブランドということもあり、「社長就任のお話をいただいたとき、すぐに『ぜひ!』とお受けしました」という。

 

オバマ大統領が愛用者であることが知られていない現実

 こうして“ワクワク感”とともにブルックス ブラザーズの社長に就任した小布施は、まず社内の改革から始めた。

「従業員にはもっと“チャレンジスピリット”を持ってほしいと考えました」

 顧客はそれなりにいた。従業員も20~30年勤続しているベテランが多かった。ブランドは200年近い伝統がある。はたから見れば「安定経営」を継続している優良企業に映るはずだ。しかし小布施にとってはそれでは足りないと見えたのである。… 続きを読む

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小布施 森一(オブセ モリカズ)

1955年、東京都生まれ。メリーランド州立大学卒業後、「ヨウジヤマモト」、「ニコル」等でNY駐在など海外事業に長く携わる。その後、「グッチ」「ボッテガ・ヴェネタ」、「ルイ・ヴィトン」、「トッズ」にて要職を歴任し、2012年12月、株式会社ブルックス ブラザーズ ジャパン代表取締役社長に就任、現在に至る

株式会社ブルックス ブラザーズ ジャパンについて
■ 事業内容紳士及び婦人用衣料品、服飾品及びアクセサリー等の輸入、販売
■ 設立年月1979年2月1日(米国での創業は1818年)
■ 本社所在地東京都港区北青山三丁目5番6号
■ 資本金1億2,599万9,000円
■ 従業員数476名(2014年10月1日現在)
■ ホームページ

http://www.brooksbrothers.co.jp/

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