2014.09.23 Tue

敵と戦わずに時価総額1兆円を目指すベンチャー企業

株式会社じげん 代表取締役社長 平尾 丈 氏

競合と戦わずに利益率50%超をもたらすビジネスモデルとは

 「じげん」という会社の名前は知らなくても、「転職EX」や「中古車EX」、「賃貸SMOCCA!-ex」というサイトを利用した人は多いかもしれない。こうした「~EX」という名前のWebサイトを運営するのが、株式会社じげんだ。

0068_300 同社が運営するWebサイトは、転職や引越し、結婚など人生の大きな転機となる“ライフイベント”で、より良い選択ができるように支援するものだ。たとえば「転職EX」では、大手メディアとタッグを組んで全国の中途採用者の求人情報を掲載している。こうしたビジネスモデルで、2006年の創業から増収増益を続け成長を遂げている同社は、2013年11月にはマザーズ上場を果たした。

 代表取締役社長を務める平尾は、「各分野の既存サイトと競合するのではなく、そこへ誘導する役割を持った『プラットフォーム オン プラットフォーム』の形態をとっていることが、当社の事業の最大の特徴と言えるでしょう」と話す。既存の大手メディアと戦わず、「送客」することで対価を得るのが同社のビジネスモデルだ。

 一方の情報を提供するメディア側にとっても、低リスク・低コストで新規ユーザーを取り込めるという大きなメリットがある。

 同社が「ライフメディアプラットフォーム」と呼ぶこのビジネスモデルは収益性が高く、利益率は50%を超えているという。このように、他社と共存しながらともに成長していくスタイルこそ、平尾の真骨頂なのだ。

 

ゲーム好きの子供が学生起業家を志す

 32歳という若さでじげんのトップに立つ平尾だが、小さい頃はテレビゲームが好きな子供だった。高校時代には、格闘ゲームのコンテストに参加、優勝して賞金を獲得することもあった。そのため、ゲーム会社とも交流があり、高校時代には卒業後はゲーム業界で働くことを考えていたという。

 そんな折に目にしたのが、テレビに映ったある学生起業家の姿だった。慶応義塾大学環境情報学部(SFC)の学生でありながらビジネスの世界でも注目を浴びるその様を見て、「自分もSFCに行って起業家になろう」と、高校生にして起業家になることを思い描き、同校への受験を決意する。

 高校卒業後は希望通りSFCに入学。そして在学中に2社のベンチャー企業を立ち上げている。法人化した事業以外にも人材派遣業、飲食業など業種業態は多岐に渡るビジネスに挑戦し、ビジネスプランコンテストで学生チャンピオンに輝く。

「事業を行うことの難しさを若くして学ぶことができました。学生時代のビジネスで得た教訓やノウハウは、30代となった今でも私の大きな糧となっています」

 当然ながら学生生活は多忙を極めた。午前中に授業を受け、午後にはビジネスの営業活動、そして夜にはプログラミングといったような日々が続いた。もっとも授業自体も、コンサルティングのカリキュラムなど、すぐに経営に活かせるような内容のものも多かったという。

 

学生起業家がなぜリクルートに新卒入社したのか

 そんな起業家志向の高い平尾だが、大学卒業後は意外にも新卒の社員として一般企業に入社している。… 続きを読む

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平尾 丈(ヒラオ ジョウ)

1982年生まれ。慶應義塾大学卒業。在学中に2社を創業し、2005年リクルート入社。グループ最年少の23歳でじげんの前身となる会社の取締役に、25歳で代表取締役社長に就任し、27歳で独立。2013年11月東証マザーズ上場。2013 Entrepreneur Of The Year Japanチャレンジングスピリット部門大賞受賞。

株式会社じげんについて
■ 事業内容ライフメディアプラットフォーム事業
■ 設立年月2006年6月1日
■ 本社所在地東京都新宿区新宿6丁目27番30号 新宿イーストサイドスクエア5階
■ 資本金531,366,000 円 (資本剰余金含む)
■ 従業員数単体73名、連結153名(2014年9月現在)
■ ホームページ

http://zigexn.co.jp/

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