2014.06.24 Tue

目先の儲けより“喜び”に価値を見いだすレストラン

株式会社うかい 代表取締役社長 大工原 正伸 氏

喜びや感動を最優先する店舗づくりの理由

 1964年、東京・八王子の奥高尾で創業して以来、今年で50周年を迎える株式会社うかい。割烹・懐石、とうふ料理、高級鉄板料理などを提供するレストランを、八王子市内に4店舗、東京23区内に5店舗、神奈川県内に3店舗展開している。このほか、手作りの洋菓子店「アトリエうかい」を横浜市内に構え、文化事業として「箱根ガラスの森美術館」も運営している。

 うかいが普通のレストランと異なるのは、その独特な店舗づくりだ。各店舗が明確なコンセプトに基づいて造られており、たとえば創業店舗である「うかい鳥山」は、緑が生い茂る奥高尾の自然の中に、合掌造りの日本建築が並んでおり、さながら高級旅館のような風情を醸し出している。一方で神奈川県にある洋食店「横浜うかい亭」は、明治時代のオランダ貿商の迎賓館をイメージしたという“和洋折衷”の建物が特徴だ。建物は新たにつくるのではなく、実際に明治時代からある建物を移築し、内装も当時のインテリアや美術品を用意するなど、当時の雰囲気を再現することにこだわっている。

「何度ご来店いただいても、常に“喜び”や“感動”を感じていただける食空間を創造できるよう、店舗の企画だけでなく設計までも自社で手がけています」

 「喜び」は、うかいの基本理念である「利は人の喜びの陰にあり」にも含まれている。この理念こそ、元々は 料理人だった大工原の心を動かし、会社の成長とともに歩む原動力だった。

 

“喜びの提供”を追求するために、フランス料理のシェフから転身

 長野県佐久市に生まれ育った大工原は、19歳で上京するとレストランでアルバイトを始める。経験が乏しいため、与えられる仕事は皿洗いなど雑用のような仕事も多かったが、新しい世界がただ楽しく毎日の仕事をこなしていったという。

「そのレストランの料理長がとても褒め上手だったんです。褒められること、そしてお客さまに喜んでもらえることがこんなにも素晴らしいことだったんだと、新鮮な驚きでしたね」

 「アルバイトなのであまり深い考えはなくレストランを選んだ」という大工原だったが、こうして仕事を褒められ、客に喜ばれたことがターニングポイントなり、本格的に料理人としての道を歩み始めた。いくつかの店舗を渡り歩きながら10年間がむしゃらに修行を重ねた結果、… 続きを読む

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大工原 正伸(ダイクハラ マサノブ)

1958年、長野県佐久市生まれ。フランス料理店での勤務を経て、1988年1月、うかいに入社。同年12月に横浜うかい亭料理長に就き、5年後の1993年には八王子うかい亭・横浜うかい亭の総料理長に就任する。その後開発事業部長、管理本部長などを務め、2009年6月に代表取締役社長に就任、現在に至る。

株式会社うかいについて
■ 事業内容飲食店の経営・美術館の運営
■ 設立年月1982年8月(創業1964年12月 うかい鳥山)
■ 本社所在地東京都八王子市南浅川町3426番地
■ 資本金1,291,007千円
■ 従業員数603名(2013年9月現在)
■ 業種小売業
■ ホームページ

http://www.ukai.co.jp

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